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『進撃の巨人』ハリウッド実写版、原作を尊重 ─ 日本原作の米映画化、プロデューサーが業界の変化明かす

2018年秋に企画の存在が報じられた、ハリウッド実写映画版『進撃の巨人』について、プロデューサーのマシ・オカが製作の近況を語った。

諌山創による人気漫画『進撃の巨人』は、ある日突然出現した「巨人」によって生活を脅かされた人類が、生存のために、巨大な壁に囲まれた世界で生きていく物語。ところが超大型巨人の襲撃によって壁は破壊され、平穏な日々は終わりを告げる。人類を守るため、世界の真実を知るために、兵士たちは壁の外へ飛び出していくのだ。テレビアニメや日本国内での実写映画版、ビデオゲームなどのメディア展開が実施されている本作は、日本だけでなく世界各国で大きな支持を得ている。

プロデューサーのマシ・オカは「HEROES」(2006-2010)などに出演する俳優であり、近年は『Death Note/デスノート』(2017)や『オール・ユー・ニード・イズ・キル』続編、『ロックマン』『世界から猫が消えたなら』など、数々の日本発コンテンツのハリウッド映画化企画に参加。このたび米Comicbook.comでは、現在も『進撃の巨人』の作業が進められていることを改めて明言した

またマシ・オカは、『進撃の巨人』だけならず、日本のコミックやゲームをハリウッドが映画化する動きについて「全体的に洗練されつつあると思います。きちんと原作が尊重されている」と話した。人気コミックを映画化することの論理についても、言葉少なにこう述べているのだ。

「結局のところ、どれだけファンがいる作品であっても、ファンのためだけに映画を作ることはできないのです。実写映画を作るということは、ファンベースを拡大しなければならないということ。日本のカルチャーは(ハリウッドでの映画化を)広告として捉えているわけですから、それで自らのブランドが傷つくくらいなら、そんなことはしようとしませんよね。」

またマシ・オカによれば、日本とハリウッドの両者が直接のコミュニケーションを取っていることも、原作側の実写映画化に対する信用に大きく寄与しているという。「必要な時だけでなく、(映画化を)実現するためにアメリカ側から働きかけるコミュニケーションが増えてきている。これは大きな変化だと思います」。ハリウッド版『進撃の巨人』で監督を務めるのは『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』2部作のアンディ・ムスキエティ。原作を尊重し、ホラー映画界の俊英が手がけ、日米両サイドのコミュニケーションを重ねて誕生する、新たな『進撃の巨人』とはいかに…!

プロデューサーはマシ・オカのほか、『ハリー・ポッター』『ファンタスティック・ビースト』シリーズのデヴィッド・ハイマン、アンディ監督の姉であるバルバラ・ムスキエティが担当。製作はワーナー・ブラザースが務める。

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Source: Comicbook.com

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。