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ウルヴァリン役ヒュー・ジャックマン&デッドプール役ライアン・レイノルズ、チャリティ企画で「和解」 ─ ディスり合いながら募金呼びかける

ヒュー・ジャックマン ライアン・レイノルズ
Dick Thomas Johnson https://www.flickr.com/photos/31029865@N06/38468823852/ | THE RIVER | Remixed by THE RIVER

『X-MEN』ウルヴァリン役のヒュー・ジャックマンと、『デッドプール』でおなじみライアン・レイノルズ。古くは、ライアンがヒューの友人であるスカーレット・ヨハンソンと2008年に結婚、のちに離婚したことから始まったという“イジり合い”は、もはやSNSの風物詩と化しつつある。すなわち約10年にもわたる確執(なかよし)なのだが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ついに「1日かぎりの和解」が結ばれるようだ。

このたび米国の募金キャンペーン「All In Challenge」に登場したヒューとライアンは、ビデオメッセージを通じて募金を呼びかけた。参加者のうち1名に、ヒュー&ライアンに自宅でレモネード・スタンドを開いてもらえる権利が当選するという。なお、募金額はすべて食糧支援団体に寄付される。

ヒューとライアンの確執について、ヒューは「みんなが僕たちが始めたと思ってるけれど、それは違います」とのっけから弁明する。ライアンも同意し「ジャックマン家とレイノルズ家は、ジャックマンとレイノルズである限り、永遠の宿敵だから」。映し出されるのは、デッドプールとウルヴァリンが肩を並べている昔の写真である。「お互いの家を尊敬していた時代もあった」とヒュー。すべてが変わったのは、レイノルズ家がジンの会社を経営し、ジャックマン家がコーヒーの会社を始めたことだった。「それで戦争が始まった」とはライアンの言葉だ。

すでに背景が込み入っているが、実際にライアンはジンのメーカーであるAviation Ginの経営権を2018年に取得。かたや、ヒューも2011年からコーヒーショップ「Laughing Man Coffee」を経営している。ヒューが「ジンは弱虫のためのもの」とディスれば、ライアンは「言ってろ、コーヒーは眠いヤツらのためのもの」と応じる。ヒューは深いため息をつく。

しかしライアンは「ひとつだけ、僕たちは同意していることがある」と言う。それは、ヒューいわく「『フレンズ』は良い番組」、ライアンは「ハワイアンピザ」……さっぱり同意できていないことはともかくも、両家はパンデミックが現実に起こることがあろうものなら、その時は「1日だけは仲たがいしない」ことに同意したのだそうだ。それが「All In Challenge」登場の理由なのである。

ヒューは「1日だけいがみ合うのをやめて、別の飲み物を売るお手伝いをします」。ライアンも「レモネード。お子さんのレモネード・スタンドをお手伝いします」と語った。ヒューが「その通り。すべては食糧難と戦うため」、ライアンが「だって飢えるべき人なんて誰もいないから」と言い添えると、すかさずヒューは「こちらのウェブサイトへどうぞ」。しかし、これに我慢できなかったのがライアンだ。「URLだろ! 誰もウェブサイトなんて呼ばないよ…」と思わず言い返すや「ごめん、ごめんなさい」。ついに笑いはじめるライアンをよそに、ヒューは再びため息をつく。映像は、Fワードを“ピー音”がかき消すライアンの悪態で締めくくられた。

相変わらずの確執(なかよし)ぶりを見せつけたヒュー&ライアンだが、今回の映像は冒頭の高速クレジットから遊び心たっぷり。「『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』に基づく」「デボラ・ジャックマン(ヒュー妻)&ブレイク・ライブリー(ライアン妻)の許しによる」に続き、脚本としてライアン・レイノルズと「Becoming Pikachu」ジョージ・デューイの名前が、プロデューサーにライアンの別名であるチャンプ・ナイテンゲールの名前が登場。さらには「この映画の製作のため、法的に危害を加えられたマーベルはいません」というパロディまで添えられているのである。

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Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。