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ジョニー・デップ主演『水俣』日本配給会社が決定 ─ 世界各国でも劇場公開の動き

ジョニー・デップ
Photo by Bielbienneboy https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Johnny_Depp_(3).jpg Remixed by THE RIVER

ジョニー・デップ主演、1970年代の日本を舞台に「水俣病」と写真家ユージン・スミスを描く実話映画『水俣(原題:Minamata)』の世界各国での配給会社が判明した。

The Hollywood Reporterによると、『水俣』を日本国内で配給するのはロングライド。『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』や『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』『デッド・ドント・ダイ』『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』などの話題作を相次いで日本の観客に届けている。

報道によると、『水俣』は2021年2月12日にイギリス・アイルランドにて公開され、現地での配給はVertigo Releasingが担当。イタリアではEagle Pictures、フランスではSwift Distribution、ポルトガルではFilms4U、ポーランドではForum Film、そのほかヨーロッパの多くの地域でギリシャのOdeonが配給する。そのほか、オーストラリア&ニュージーランドではRialto Distribution、中東ではFront Row、インドではPVR、香港ではIntercontinental Films、独立国家共同体の加盟国ではExponenta Filmが配給権を保持していることが明らかになった。

『水俣』予告編はこちら

『水俣』は四大公害病のひとつとして知られる水俣病と、依頼を受けて現地を訪れた写真家ユージン・スミスを描き出す物語。約20年にわたって水俣病の被害に苦しむ住民たちの間にユージンは溶け込み、カメラだけを武器に、水俣病の現状や市民の運動を記録していく。実際のユージン・スミスは、1972年にチッソの工場を取材した際、暴行を受けてカメラを破壊され、脊椎を損傷、片目を失明する重傷を負った。

本作の世界配給は、日本の現代史から切っても切り離せない出来事のひとつが、世界の観客やジャーナリストに改めて受け止められる機会となるだろう。日本で配給会社が決定したことも朗報だけに、正式な続報が期待される。

出演者はユージン・スミス役のジョニー・デップのほか、編集者ロバート・ヘイズ役で『名探偵ピカチュウ』(2019)のビル・ナイ。日本人キャストには、ハリウッドでの活躍めざましい真田広之、國村隼、浅野忠信、加瀬亮のほか、『乱暴と待機』(2010)『Vision』(2018)の美波、『アースクエイクバード』(2019)の岩瀬晶子。シンガーソングライターのキャサリン・ジェンキンスも出演する。監督は『Lullaby(原題)』(2013)のアンドリュー・レヴィタス。音楽は坂本龍一が担当した。

Source: The Hollywood Reporter

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。