『バック・トゥ・ザ・フューチャー』デロリアンのデザイナー、ロン・コブ氏が逝去 ─ 『スター・ウォーズ』『エイリアン』など数々のSF作品に参加

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアン型タイムマシーンなどを手掛けたことで知られる、プロダクション・デザイナーの名匠ロン・コブ氏が逝去した。妻のロビン・コブ氏が、83歳の誕生日を迎えた2020年9月21日（現地時間）にレビー小体型認知症のため亡くなったと報告している。

1937年生まれのロン・コブ氏は、18歳の頃にディズニー・スタジオのアニメーターとして、映画『眠れる森の美女』（1959）に参加した。同作が完成した1957年に同社から解雇されて、以降3年間に渡り様々な仕事を経験。1960年に米軍に入隊し、除隊後は政治的な内容を題材にした漫画家として様々な作品を世に送り出した。

1970年以降になると、映画業界への復帰を果たす。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』デロリアンの他、『スター・ウォーズ エピソード4／新たなる希望 』（1977）で知られる酒場「カンティーナ」に登場するキャラクター、『エイリアン』（1978）の宇宙船ノストロモ号、アーノルド・シュワルツェネッガー主演『コナン・ザ・グレート』（1982）の武器やセット、ジェームズ・キャメロン監督『アビス』（1989）の呼吸装置やヘルメット、スティーヴン・スピルバーグ監督『未知との遭遇』（1977）の宇宙船など、数々の偉大なる功績を映画史に刻んできた。なお、ロン・コブ氏はスティーヴン・スピルバーグ監督が手掛けた不朽の名作『E.T.』（1982）にも影響を与えたとされている。

Source: The Hollywood Reporter , CBR