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『アベンジャーズ/エンドゲーム』ルッソ監督、マーベル映画をしばしの卒業へ ─ 『シークレット・ウォーズ』で復帰の意志示す

アンソニー&ジョー・ルッソ
Photo by Gage Skidmore https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Anthony_and_Joe_Russo_by_Gage_Skidmore.jpg

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』を撮りあげたアンソニー&ジョー・ルッソ監督は、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)から“しばしの卒業”となる見込みだ。

GamesRadar+の取材にて、アンソニー監督は『アベンジャーズ/エンドゲーム』について「僕たちの“エンドゲーム”でもあります。少なくとも、今のところは」と述べた。

現時点で新しいマーベル映画を撮る計画はありません。だけど将来、いずれ機会があるかもしれませんね。(マーベル・スタジオとは)最高の仕事関係を築けましたし、僕たちは彼らの仕事に強い情熱を持っていますから。」

ルッソ兄弟は『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)でMCUに参加。続く『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)でアベンジャーズの大半が登場する群像劇に早くも挑み、『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』というターニングポイントを任されるに至っている。2019年4月上旬、ジョー監督は米Comicbook.comの取材で「少しだけ休みをもらおうと思います」と話していた。

「僕たちはマーベルが大好きです。まるで家族のような存在ですよ。だけど僕たちは、6年半かけて4本の映画を作りました。だから少しだけ休暇をもらうんです。でも、すぐに戻ってきますよ。ふさわしい素材、語るべきストーリーが見つかったら考えようと思います。純粋に、映画監督として。」

アベンジャーズ/エンドゲーム
ⒸMarvel Studios 2019

ジョー監督の言う“ふさわしい素材”のひとつとなりそうなのが、コミックの世界で1984~85年に展開された『シークレット・ウォーズ(Secret Wars)』だ。マーベル史を代表する大型クロスオーバー・シリーズで、アベンジャーズやファンタスティック・フォー、X-MENといったヒーローが共演している。あるインタビューで、ジョー監督は「ケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ社長)に、“シークレット・ウォーズをやるなら戻ります”と言いました」とすら話しているのだ。なぜ、彼らは『シークレット・ウォーズ』にそれほど惹かれているのか?

「子どもの頃、最初に大好きになったコミックのひとつなんです。巨大なストーリーテリング、超大作や群像劇に強く惹かれるのは、とても多くのキャラクターを登場させ、ありとあらゆる視点を持ち込み、ひとつのストーリーの中で彼らを動かすことができるから。そこに心をつかまれるんです。」

ひとまずMCUを卒業するルッソ兄弟には、今後も多数のプロジェクトが待機中だ。ソー役クリス・ヘムズワースが主演するNetflix映画『ダッカ(邦題未定、原題:Dhaka)』で脚本・製作を、ブラックパンサー役チャドウィック・ボーズマンの主演映画『17 Bridges(原題)』で製作を担当し、自身の監督する実話映画『Cherry(原題)』にはスパイダーマン役のトム・ホランドを主演に迎えた。米Amazon Studio製作による“世界規模の大作ドラマシリーズ”をはじめ、数々のドラマで製作総指揮を務めることも決まっている。MCU作品で見せた圧倒的才能は、また新たな形で、今度はハリウッドのあちこちで存分にふるわれることになるだろう。より豊富な経験とノウハウを身につけた二人が、さらにパワーアップして帰ってくる日のことを楽しみにしておきたい。

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は2019年4月26日(金)より全国公開中

『アベンジャーズ/エンドゲーム』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html

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Source: GamesRadar+, Comicbook.com, ZoomTV.com, MTV News

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。