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マーベル社長ケヴィン・ファイギ、『スター・ウォーズ』新作映画を製作へ ─ ルーカスフィルムの新展開に参加、有名俳優に出演打診か

Kevin Feige / ケヴィン・ファイギ
Photo by Gage Skidmore https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Kevin_Feige_(28556369381).jpg

『アベンジャーズ』シリーズをはじめ、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の全作品でプロデューサーを務める、米マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が『スター・ウォーズ』新作映画を手がける方針であることがわかった。米The Hollywood Reporterなど複数のメディアが報じている。

『スター・ウォーズ』シリーズを製作する米ルーカスフィルムのキャスリーン・ケネディ社長は、『エピソード4/新たなる希望』(1977)から続いてきたスカイウォーカー・サーガが『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(2019年12月20日公開)で完結するにあたり、物語の新展開を複数計画しているとのこと。ファイギ社長は、その一環で新作映画の開発に携わるという。

報道によると、ファイギ社長とケネディ社長、ウォルト・ディズニー・スタジオのアラン・ホルン会長とアラン・バーグマン共同会長は、2019年の夏の終わりに、『スター・ウォーズ』の今後に関する話し合いの場を持ったとのこと。The Hollywood Reporterの取材に対して、ホルン会長は以下のコメントを発表している。

「キャシー(キャスリーン)とルーカスフィルムによるプロジェクトを私たちは楽しみにしています。[中略]スカイウォーカー・サーガが完結し、キャシーは『スター・ウォーズ』のストーリーテリングの新時代を求めているのです。ケヴィンが『スター・ウォーズ』の熱心なファンであることは知られていますし、極めて優秀な2人のプロデューサーが『スター・ウォーズ』の映画に関わるのは筋が通っていますよね。」

今回の『スター・ウォーズ』新作映画への関与をきっかけに、今後、ファイギ社長がルーカスフィルムで大きな役割を担っていくと見る向きもあるが、一部の関係者は、このプロジェクトはファイギ社長の『スター・ウォーズ』への情熱を反映するものにすぎないとも述べているとのこと。同じくThe Hollywood Reporterは、ディズニー幹部から“ケネディ社長は現職にとどまり、なんらかの変更が行われる計画はない”との証言を得ている。

キャスリーン・ケネディ Kathleen Kennedy
キャスリーン・ケネディ Photo by Dick Thomas Johnson https://www.flickr.com/photos/31029865@N06/25070399738

ファイギ社長による『スター・ウォーズ』新作映画のスケジュールは明らかになっていないが、すでにファイギ社長は有名俳優に出演の打診を始めているとも伝えられている。そこでは製作時期についても語られているというが、この情報がどこまで信頼性に足るものかは分からない。なお、ルーカスフィルムは「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)デヴィッド・ベニオフ&D・B・ワイスによる新作を公開する予定。『最後のジェダイ』(2017)ライアン・ジョンソン監督による新3部作も戦略が検討されており、すでに2024年、2026年にも新作映画の公開が予定されている。

一方で気になるのは、これによってさらに多忙を極めるファイギ社長の動向だ。マーベル・シネマティック・ユニバースは2020年以降も大量の映画・ドラマを準備しており、現在告知されている映画は約10本、テレビシリーズは8作品にものぼる。MCUからスパイダーマンが離脱する可能性が報じられた際、『スパイダーマン』新作からファイギ社長が離脱する理由として「仕事を抱えすぎており、ディズニーが権利を持たない作品まで手を回せなくなったため」との旨が伝えられていたが、『スター・ウォーズ』に参入するとなれば、もはや「仕事を抱えすぎ」という次元ではなくなるだろう。マーベル・スタジオとルーカスフィルムがここからどんな道を進んでいくのか、引き続き注視が必要だ。

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Sources: THR, Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。