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『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』出演者が批判を覚悟、「ゲーム・オブ・スローンズ症候群は確実に起こる」 ─ 結末に最大級の賛辞

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
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『スター・ウォーズ』スカイウォーカー・サーガの完結編、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の劇場公開がいよいよ迫っている。泣いても笑っても、もうすぐ「スカイウォーカーの物語」は幕を閉じるのだ。1977年『エピソード4/新たなる希望』から、実に足かけ42年である。

映画史に残るシリーズの完結は大いなるお祭りであり、そして作り手たちには胃の痛くなることでもあるだろう。世界中に熱狂的なファンがいるということは、バッシングのリスクも常にはらんでいるということだからだ。新キャラクターであるファースト・オーダーのプライド将軍を演じたリチャード・E・グラントは、米io9の取材にて、来たる批判の可能性に覚悟をにじませつつ、物語の結末に確かな称賛を贈った。

『ゲーム・オブ・スローンズ』症候群は確実に起こりますよ。だって、全員を満足させることなんてできないのだから。この結末は人々が求めたものになっていると思いますし、きっとご覧になった方の大多数は、自分たちの願いが叶ったように思うことでしょう。だけど間違いなく、そうじゃない人たちも出てきます。そして、誰も自分がそうなるとは思わない。みなさんがすべきことは、自分に正直に、誠実になること。けれども僕は、J・J(・エイブラムス/脚本・監督)とクリス(・テリオ/脚本)はできるかぎり最高の結末を実現したと思います。」

リチャードが「ゲーム・オブ・スローンズ症候群」と呼んでいるのは、2010年代を通じて世界的に人気を博したドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」が2019年に完結し、最終シーズンがファンの間で激しい賛否を呼んだことだろう。放送中からSNSには一部ファンによる怒りの言葉があふれ、「最終シーズンを作り直せ」との署名活動も始まる始末だった。もっとも『スター・ウォーズ』の場合、よく似た現象は前作『最後のジェダイ』(2017)で発生済み。ただし『スカイウォーカーの夜明け』ではまさしく“完結”を迎えるわけで、起こる可能性のある現象を「ゲーム・オブ・スローンズ症候群」と呼ぶのも理解できるところだ。

なおリチャードは、『スター・ウォーズ』ファンの傾向について「すごく情熱的で、また独占欲が強い」と分析している。そう語るのは、リチャード自身がその一員だから。「1977年、まだ演劇学校に通っていた20歳の頃から私は『スター・ウォーズ』のファン。ですから、よく分かるんです」。ちなみにリチャードは「ゲーム・オブ・スローンズ」にも出演しているため、彼の言うところの「症候群」も間近でよく見ていたことになる。

もっとも『スカイウォーカーの夜明け』の場合、そんなリチャードから最大級の賛辞が寄せられているあたり、否応なく期待が高まろうというもの。試写の直後、リチャードは「みなさんはまだ心構えができていない」「歓声をあげ、叫び、ガッツポーズを突き上げた」「みなさんが望んだものの全てがある」「素晴らしい達成」「まさにエモーショナルな結末であり、魂の復活」と、ほとんど誉め言葉の見本市と化した感想を投稿していたのだ。

映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日(金)日米同時公開

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Source: io9

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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