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2021年カンヌ国際映画祭、『RAW』鬼才監督の新作にパルムドール ─ スパイク・リー審査員長のハプニングも

カンヌ国際映画祭
Photo by plb06 https://www.flickr.com/photos/plb75/47839716931/

ベルリン・ヴェネツィアにつづいて世界三大国際映画祭のひとつである、カンヌ国際映画祭。2021年7月6日から17日(現地時間)まで開催されていた本年度の授賞式が発表された。

通常通りの開催を断念せざるを得なかった昨年度だが、本年度は観客を招いての開催となった。審査員長を務めたのは、『ドゥ・ザ・ライト・シング』(1989)『ブラック・クランズマン』(2018)などのスパイク・リーだ。世界を代表する映画監督だが、審査員長としては思わぬミスをしてしまった。コンペティション部門の主要賞発表の冒頭、最後に発表するはずだった、パルムドール(最高賞)の行方を一番最初に誤って伝えてしまったのだ。このハプニングに周囲の審査員ら一同は慌てるも、会場は温かい笑いと拍手に包まれた。

そんなハプニングのなか、パルムドールとしてアナウンスされたのは『Titane(原題)』。前作『RAW~少女のめざめ~』(2016)にて世界中の観客の度肝を抜いた、ジュリア・デュクルノー監督による最新作だ。ジェーン・カンピオン『ピアノ・レッスン』(1993)以来、ふたり目となる女性監督による受賞。1993年の同映画祭は、チェン・カイコー『さらば、わが愛/覇王別姫』(1993)との同時受賞だったため、女性監督が単独受賞を果たすのは今回が初めてのことである。激しい暴力・性描写や、独創的な演出と物語が批評家から高く評価された『Titane』は、審査員たちの心をも仕留めたようだ。

脚本賞に輝いたのは、現地批評家から満場一致の大絶賛を受けていた濱口竜介監督による『ドライブ・マイ・カー』。邦画の脚本賞受賞は、史上初となる快挙だ。また2021年には、ベルリン国際映画祭にて短編集『偶然と想像』が銀熊賞を受賞していた濱口監督。1年で世界三大国際映画祭のうちふたつでの受賞を果たすという偉業を成し遂げた。

つづいて、ナダヴ・ラピド『Ha Berech(原題)』と、アピチャッポン・ウィーラセタクン『Memoria(原題)』は審査員賞を受賞し、グランプリはアスガー・ファルハディ『Un Heros(原題)』と、ユホ・クオスマネン『Hytti Nro 6(原題)』に輝く。監督賞は『Annette(原題)』のレオス・カラックス、女優賞は『The Worst Person in the world(英題)』のレナーテ・レインスヴェ、そして男優賞を受賞したのは『Nitram(原題)』のケイレブ・ランドリー・ジョーンズだ。

例年以上に名だたる巨匠たちによる作品が集い、激戦となった本年度のコンペティションだが、結果的には比較的に若手組が評価された年になったと言えるだろう。同映画祭の結果が今後の賞レースにどう影響を与えるのか、引き続き注目したい。

Source: The Playlist , Variety

Writer

Minami
Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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