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誰もがエリザベス女王を好きになる!映画『ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出』感想レビュー

『ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出』評価・感想

本作は6/4公開ですが 、一足早くレビューをお届けします。

どこまでが実話で どこからが脚色なのかは分からない。


けれど、この作品を観た誰もがエリザベス女王を好きになる。
今年90歳を迎えた彼女に好意を抱くはずだ。

1945年、長きに渡る戦争が終わりを告げ ヨーロッパ戦勝記念日で賑わう街 お祭り騒ぎの人々。

王族故に抑圧された生活の反動
喜びを民と分かち合いたいという大義
年頃の乙女故の自然の摂理

あらゆる想いを胸に、エリザベス王女(サラ・ガドン)と妹のマーガレット王女(ベル・パウリー)は 両親の許しを得てロンドンの街へとお忍びで繰り出す。

実話を元にした ある一夜を描いた作品だ。

冒頭から観客の心は掴まれる。

戦争の終わりを喜ぶ観衆
人と人とが争いを 殺し合いをしなくて済む時が訪れる。
それを喜ぶ姿にリアリティ云々だとかの問答は最早必要ない。
平和を望む心を持つものであれば、つまりは誰もが彼らと同じ気持ちになれるだろう。

それを見つめるエリザベス
そして描かれる彼女達の私生活。
ぼくらからしたら「雲の上の存在」で「何不自由なく生きてんだろうなぁ」と思えてしまう彼女達にもあらゆる制約がある。
立場は違えど、何かに縛り付けられながら生きている。
ぼくらと変わらない。

その姿を見てしまったら、彼女達が外出許可を得ようと奮闘するのを応援せずにはいられなくなってしまう。

ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出
http://www.telegraph.co.uk/film/a-royal-night-out/review/

大筋を言ってしまえば「ローマの休日」に酷似している。

だが、聡明なエリザベスとは異なるキャラクター性の妹 マーガレットがストーリーを掻き乱す。
ストーリーを何倍にも面白くしてくれる。
自由奔放なマーガレットの存在が対比となり、より一層エリザベスの人柄が際立っていた。

そして、彼女達が訪れるのは只々HAPPYなだけの街ではない。
あらゆる想いを胸にした人々がそこにはいる。

戦争の終わりを心から喜ぶもの
昨今のハロウィンの様に 公の場で暴れられる口実を得て増長したもの
人の隙につけ込む悪意を持ったもの
癒えぬ戦争の傷跡を抱えたもの

そういったものに王女であるエリザベスが触れていくからこそ、この作品は面白く 胸打たれる。

空軍兵 ジャック(ジャック・レイナー)とのやり取りにはドキドキする。
グレゴリー・ペック演じたジョーとはまた違う王女との関わり方がニクい うらやましい!

御構い無しにキケンな場所へと足を踏み入れていくマーガレットにはヒヤヒヤする。

王女を取り巻く人々の姿には笑えてしまう。
その仕事振りはどうなの?とも思えてしまうが、戦争の終わりがもたらす恩恵によって 彼らの行動を微笑ましく見ていられる。

終盤、エリザベスがジャックと交わす言葉に涙がこぼれた。
そう来ると分かっていたが 案の定そう来たが そう来るべきなのだが、すべてを分かっていながら胸を打たれた。

こんなにも朗らかな映画を久しぶりに観た気がします。

ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出
http://variety.com/2015/film/global/a-royal-night-out-review-1201486720/

イギリスの人はこの作品を観てどう思うのだろう。
母国を エリザベス女王を誇らしく感じたりするのだろうか。

そうあって欲しい。

Writer

ミヤザキタケル
ミヤザキタケル

映画アドバイザー 元俳優 ライター 映画イベントMC。Instagramを中心に最新映画から懐かしの映画まで幅広く紹介。「ファイトクラブ」 「GO」「男はつらいよ」がバイブル。好きな監督はウディ・アレン。お仕事のご依頼はa.safety.pin.storm@gmail.comまでお願い致します。

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