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『スター・ウォーズ』アダム・ドライバーのカイロ・レン論、父ハン・ソロと母レイアは「自分のことに夢中だった」

スター・ウォーズ/最後のジェダイ カイロ・レン
© LFI/Avalon.red 写真:ゼータイメージ

『スター・ウォーズ』続3部作でカイロ・レン/ベン・ソロを演じたアダム・ドライバーは、ベン・ソロの幼少期について「とても興味深い考えをたくさん」話していたことがあったという。

続3部作を通じて、ライトサイドとダークサイドの間で揺れ動いたカイロ・レンは、ハン・ソロとレイア・オーガナという反乱軍側の英雄の間に生まれた子にも関わらず、ルーク・スカイウォーカーを裏切って暗黒面に転覆したヴィランだ。

サーガ完結作『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(2019)公開前、2019年5月に米Vanity Fairに掲載された『スカイウォーカーの夜明け』の大型特集記事を担当した作家でジャーナリストのレヴ・グロスマンは、記事に盛り込めなかった“こぼれ話”を披露。「これは実際にアダム・ドライバーが言っていたことなんですが」として、こう紹介した。

「彼が言うには、ハン・ソロとレイアは2人とも自分のことに夢中で、若くてか弱いカイロ・レンが本当に求めていた気配りある両親の姿に対して、ヒーローである自分の考えを持ちすぎていたのではないかと。

レヴが伝えてくれたアダムの考え方は実に理にかなっている。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)劇中では、ハン・ソロは息子の教育について「もっと向き合うべきだった。俺は自分の世界に逃げ込んだ」と認めていることから、ある種の仕事依存症であり、“家庭を顧みない”父親であったと考えられる。

一方で母レイアは幼少期にオルデランの王女として手厚く育てられ、10代後半で帝国元老院の最年少議員を務めたエリートだ。レイアはベンを産んだ後も政治家として激務にあたっている。果たして幼いベンに、父と母の愛情を受けて安心感に包まれる瞬間がどれほどあったのだろうか?

また、レイアが『フォースの覚醒』でハンに「どんなに喧嘩をしても、見送るのは辛かった」と言っているように、ベンにとって両親は不仲に見えることも少なくなかったのだろう。やがてスノークに目をつけられた我が子を、レイアとハンはルークに預けてしまう。

そして、かつて銀河を恐怖に陥れたシスの暗黒卿ダース・ベイダーは、実はレイアの肉親だったというスキャンダルが暴かれるが、レイアはこのことをベンに明かしていなかった。つまりベンはこの衝撃的な真実を、母の口からではなく報道で知ることになるのだ。アダムが考えるように、ベンは「本当に求めていた両親の姿」を得られぬまま大人になってしまったものと考えられる。

アダム・ドライバーが繊細に演じあげたカイロ・レン/ベン・ソロの物語は、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(2019)をもって完結。レヴはカイロの幼少期について、「映画ではあまり描かれていませんでしたから、彼の幼少期は酷かったのだろうか、なぜダークサイドに堕ちたのだろうかと想像するしかありません」と話す。

『フォースの覚醒』以前のカイロ・レンの物語はコミックで描かれているものもあるが、その幼少期や若年期を映像で観たいと願うファンも少なくないだろう。ちなみに「ストレンジャー・シングス」などで知られる若手俳優のフィン・ヴォルフハルトは、若きカイロ・レンを「是非やってみたい」と答えていたことがある。

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Source:Inverse

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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