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『エイリアン:ロムルス』賛否分かれたあのキャラクター描写、ホームエンタ版で仕上げ直し ─ 劇場公開時は「時間足りず、僕も満足していない」と監督

エイリアン:ロムルス
(c)2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.

SFホラーの金字塔、『エイリアン』シリーズの最新作『エイリアン:ロムルス』が、いよいよ自宅やお手元で楽しめるようになった。1月8日にはブルーレイ&DVDセットがリリースされ、1月1日からはディズニープラスでの見放題配信がスタートしている。

監督のフェデ・アルバレスによると、この“ホーム・エンターテインメント版”は、劇場公開版よりも映像のクオリティがさらに改善されているようだ。英Empireのインタビューにて明かした。

この記事には、映画『エイリアン:ロムルス』のネタバレが含まれています。

エイリアン:ロムルス
© 2024 Disney and its related entities

アンドロイド・ルークの映像表現、さらに向上

アルバレス監督がこだわったのは、主人公のレインたちが出会うアンドロイド、ルークの映像表現だ。“アンドロイドなら一人の俳優が複数役を演じてよい”というルールにのっとり、ルークの容姿には第1作『エイリアン』(1979)でアッシュ役を演じたイアン・ホルムが採用された。

2020年に逝去したホルムの姿を再現するため、製作陣は遺族の許諾を受け、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで使用されたホルムの頭部模型をもとにアニマトロニクスを制作。『ジュラシック・パーク』シリーズなどでパペット操演を務めたシェイン・マハンが参加し、演技には『エイリアン』の4Kスキャンが活用され、目の表現にはAI技術も使用されている。

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しかしアルバレスによると、アナログとデジタルを融合したルークの表現を完璧な形で仕上げるには、「(劇場公開までに)ポストプロダクションの時間が足りなかった」という。「CGの処理を感じるショットもあり、僕自身も完全に満足していませんでした。否定的な反応をした方々を責める気はありません」。

そこで劇場公開後、アルバレスはディズニー&20世紀スタジオを説得し、さらに予算と時間を投じて映像のクオリティを改善した。「(ホーム・エンターテインメント版では)とても良くなりました」と、監督は手ごたえを語る。

クオリティアップの決め手は、撮影中にデジタル処理に頼ろうとした箇所を、むしろパペット&アニマトロニクスに戻したことだ。“特撮重視”という作品のコンセプトにもフィットしたのだろう、「そのほうがずっと良くなりました」という。監督こだわりの映像表現を、細部まで目を凝らしてチェックしてほしい。

映画『エイリアン:ロムルス』のブルーレイ+DVDセット、4K UHD+ブルーレイセット、デジタル配信版は発売中。また、ディズニープラスでは見放題独占配信中。

Source: Empire

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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