サイモン・ペッグ新作が難航、撮影中断で7億円の損失 ─ 製作会社が破産、スタッフへの未払いも

『ミッション:インポッシブル』シリーズのサイモン・ペッグ主演の実話映画『エンジェルズ・イン・ジ・アサイラム(原題)』の製作が難航している。
本作は1930年代、イングランド・サリー州にて、チフス感染者とみなされロンググローブ精神病院に不当隔離された女性たちの実話を描く物語。共演には『ファンタスティック・ビースト』シリーズのキャサリン・ウォーターストンらが揃い、長編デビューとなるロブ・ソレンティ監督のもとで1ヶ月間の撮影が予定されていたが、およそ半分にあたる撮影15日目に資金不足のため撮影中断を余儀なくされていた。
プロデューサーはソレンティとヘザー・グリーンウッド。資金難の原因について、製作側は配給会社Parkland Picturesからの資金調達が実現していないためと主張。しかし、Parkland側は配給以外の出資までは契約に含まれていないと説明した。ほかの出資者からも資金は調達していたが、結果的に資金が不足し、キャスト&スタッフへの報酬も十分に支払われていないという。
米Deadlineによると、撮影中断の損失は370万ポンド(約7億3,664万円 ※7月17日現在)。キャスト&スタッフへの未払いも残っているほか、4月には製作会社AITA Films Limitedが破産申請をおこなっていた。ソレンティ&グリーンウッドは報酬を受け取っておらず、撮影中断後は自己資金を投入して企画の立て直しに奔走してきたが、現在も問題は解消されていない。
配給のParklandは撮影中断後も本作の脚本を称え、資金調達に協力する姿勢を示してきた。報告書によると、現在は出資者との協議や弁護士による監査が進められており、撮影再開のための資金調達についても光明が見えているとのこと。協議が継続されているあいだ、撮影セットは2025年9月まで保管される予定だが、現実的に再開の目処を立てられるか。
製作総指揮には『リトル・ダンサー』(2000)などのスティーブン・ダルドリー監督とペッグが名を連ねている。ただし、ペッグは本作に出資しておらず、報酬も受け取っていないという。
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