ザック・スナイダー『アーミー・オブ・ザ・デッド』に暗雲、新作アニメが密かに頓挫していた ─ 『REBEL MOON』の計画も未定

ザック・スナイダー監督が熱心に手がけていた『アーミー・オブ・ザ・デッド』ユニバースの継続に暗雲が立ち込めている。このたび、新作アニメがNetflixで密かに頓挫していたことがわかった。米The Wrapとのインタビューでスナイダー本人が明かしている。
『アーミー・オブ・ザ・デッド』(2021)はゾンビが大量発生した終末世界のラスベガスを舞台に、クセ者の傭兵たちが強盗計画に挑む姿を描いたゾンビ・アクション映画。同年10月には前日譚『アーミー・オブ・シーブズ』も公開された。
このほか、アニメシリーズや『アーミー・オブ・ザ・デッド』の続編も進行中であることが伝えられており、積極的なシリーズ展開がうかがえたが、ある時点で方針が変えられていたようだ。アニメシリーズはキャンセルされ、スナイダーいわく現在は「全てがとても曖昧な」状況なのだという。
もっとも、完全にユニバース継続の道が絶たれたわけではなく、2024年のハロウィンの時期には北米の遊園地「シックス・フラッグス」で『アーミー・オブ・ザ・デッド』をテーマとした体験型アトラクションが予定されているとのこと。スナイダーの妻であり共に作品をプロデュースしてきたデボラ・スナイダーは「すごく最高な体験になると思います」と前向きに語っている。

スナイダーといえば、Netflixとの連続タッグで黒澤明の『七人の侍』にインスパイアされたSF超大作『REBEL MOON』2部作が、2023年12月と2024年4月にそれぞれ配信開始となった。『アーミー・オブ・ザ・デッド』同様、壮大なユニバース構想のもとリリースされた同2作だったが、ともに米Rotten Tomatoesでは批評家スコア20%前後と厳しい結果となった。頼みの綱である視聴者からの評価も微妙なところで、同サイトの視聴者スコアはともに50%前後となっている。
8月には『REBEL MOON』のディレクターズカット版もNetflixでリリースされたが、同シリーズの今後の予定は確定していない模様。今年の2月にはNetflix映画部門の新代表として『IT/イット』『LEGO® ムービー』シリーズのダン・リンが就任し、スナイダーも早速リンと面会の場を設けたというが、『REBEL MOON』については話していないと明かしている。

『アーミー・オブ・ザ・デッド』と『REBEL MOON』の両方が事実上の完結を迎える可能性もあるが、スナイダーはフィルムメイカーとしての歩みを止めない意向だ。妻デボラいわく、スナイダーは現在も多くの企画を進めており、そこにはオリジナルの作品と既存作品の両方が含まれているという。ちなみに2024年6月には、スナイダーのアクション大作『300 〈スリーハンドレッド〉』のドラマ版が米ワーナー・ブラザース・テレビジョンで進行中だと報じられている。
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Source:The Wrap