ジェームズ・キャメロン、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の長い上映時間に葛藤していた

『アバター』(2019)より13年ぶりの続編となるジェームズ・キャメロン監督の『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は、3時間12分という長い上映時間も話題だ。これはキャメロン自身にとっても大きな悩みどころであったことを、Entertainment Weeklyのインタビューにて明かしている。
国内映画館史上最多1,466スクリーンで上映となった『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』。推定3億5,000万ドル~4億ドルと言われる製作費や、すでにシリーズ5作目まで予定される続編計画など、キャメロンにとってはまさに心血を注ぐ一大シリーズだ。『ウェイ・オブ・ウォーター』では192分となった尺に関してはたくさんの逡巡があったようだ。
「長さに関しては多くの葛藤がありました。というのは、本作は一直線上に進む複雑な物語なので、短くしようと試みることは最悪の事態なわけです。たくさんの登場人物が出てくる複雑なストーリーが出来上がったのに、ドミノ倒しのような事態が起こるべくして起こってしまう。取り除いてしまったら、話の筋が追えなくなってしまう部分がたくさんあったのです。」
映画を完成させる約束を守ることと、作品の美を守り抜くこと、このバランスへの葛藤が製作サイドにとって1年ほどの間、最も頭が痛いことになってしまったとキャメロンは語っている。
「映画を短く詰めようとする時に一番難しいのは、美しく、恐ろしく、そしてハラハラする筋書きが前倒しにならないように、しっかり保ち続けること。あるものが出てきて、ちょっとペースが合っていないなと感じたら、再度戻すようにしました」と、編集のプロセスでも細心の注意を払っていた旨についても説明している。
1作目『アバター』は162分(完全版は178分)だった。『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の192分には驚く部分もありつつ、ある意味順当な長さだったとも言えるのかもしれない。『ウェイ・オブ・ウォーター』では物語のスケールも拡大されたが、3作目以降の上映時間もこれから気になるポイントだ。
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Source:Entertainment Weekly