『バービー』撮影セットがピンクすぎて色が役者の顔に反射してしまう事態が発生

世界中で愛されているバービー人形を実写化した映画『バービー』では、まばゆいばかりのピンクがシンボルカラーとなっているが、そのショッキングピンクが撮影で少しばかり妨げになってしまった苦労を、撮影監督のロドリゴ・プリエトが米The Wrapに語っている。
「本作のチャレンジの一つは、かなり多くの小道具やセットデザインが非常に彩度の高いピンクだったことです。他の色もありましたが、ほとんどがピンクでした。だから、バックライトを点灯にするたびに顔がピンク色に反射して、俳優全員がマゼンタ色に見えてしまったんです。
コントラストなどを生み出したくなかったので、ネガティブフィルと呼ばれる黒(のパネル)を使うことは出来ませんでした。そこで、ネガティブフィルの代わりにニュートラルフィルを作成して、ニュートラルグレーの素材を大量に使用し、カメラに写っていない物は全てグレーで覆ったんです。多少は光が反射しましたが、そうすることで色に染まることは防げました。」

映画で舞台となるバービーランドは、毎日が晴天で毎日が夏、ピンクに彩られて全てが完璧な夢のような世界に見えるが、その舞台裏ではピンクカラーが生み出す問題解決に撮影スタッフが奔走していたようだ。
なお、本作ではピンク色の世界を再現するために大量のピンク塗料が使用され、世界中でピンクの塗料が品薄になってしまう現象が起こったことも大きな話題となっていた。
世界中で大ヒットを放ち、社会現象を巻き起こしている『バービー』は公開中。
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Source:The Wrap , Architectural Digest