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ベン・アフレック『ザ・バットマン』はノーラン版を超えたい?かつての主演作『デアデビル』を反省

映画『ザ・バットマン』で脚本・監督・主演を務めるベン・アフレックが、ニューヨーク・タイムズのインタビューで同作の進捗状況を語った。アフレックによると、『ザ・バットマン』は脚本作業の最中であり製作を急いでいない状況だという。先日の情報によれば、ワーナーは『ジャスティス・リーグ パート2』の製作を延期し、『ザ・バットマン』の製作に集中する方向だ。

またアフレックは、『ザ・バットマン』を製作する上で、クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』3部作を意識していることを明かしている。そんな彼がDCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)に参加した理由、そして作品づくりにこだわる理由には、かつての主演映画『デアデビル』の存在があった。

『ザ・バットマン』は“象徴的なバットマン映画”を目指す

インタビューでアフレックは、『ザ・バットマン』の製作についてこう述べている。

もっと脚本作業をして、準備をしなきゃいけないんだ。僕は、期日や締め切りから逆算するプロジェクトではなく、すぐれたストーリーやアイデア、美術や衣裳などを手にしてから映画を作る方を強く信じてるよ。そういう方法をとっているし、そのまま終えられることを願ってる。僕は(脚本に)長い時間をかけてるけど、他の部門も同じだよ」

先日、主演映画『ザ・コンサルタント』のプロモーションに登場した際、アフレックは脚本作業が大詰めに入ったことを示唆していた。状況にめざましい進展はなさそうだが、その仕事には映画監督としての意地もあるようだ。

アフレックは、クリストファー・ノーランが監督した『ダークナイト』3部作についてこう言及している。

「単独作品で、象徴的かつスゴいバットマン映画を撮ることができたら、それ以上のことはないよ。でも、その映画はもう作られてしまっている。クリストファー・ノーランが素晴らしい映画を3本作ったのをとても意識してるんだ。僕は可もなく不可もない映画を作るために急ごうとはしていない。(製作を)確実にしていきたいし、できれば素晴らしい映画を作りたいのさ。ティム・バートンやクリストファー・ノーラン、クリスチャン・ベールと同じくらいの映画をね」

Mr.フリーズの逆……

『デアデビル』の反省を活かす

ところでアフレックは、ワーナー/DCの“コミックをベースに骨太な物語を作る”というスタンスに強く共感しているという。『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』への出演を決めたのも、「そんな映画に出たい」という意志ゆえだったようだ。その背景には、かつてアフレックが主演を務めたヒーロー映画『デアデビル』(2003年)があった。

「一度くらい(ヒーロー映画を)正しくやりたかった、良い映画を作りたかったんだ。『デアデビル』は本当に残念だよ、失望したのさ。Netflixのドラマはすごくいいよね。ああいうことを僕らはやるべきだったけど、うまく作れなかった。だからヒーロー映画をちゃんと作りたかったんだよ」

いわばDCEUは、『デアデビル』で辛酸をなめたアフレックの“リベンジ”ということだ。『バットマン vs スーパーマン』の批判に悲しい表情を見せた裏側に、そんな思いがあったとは……。

映画『ザ・バットマン』は2018年の公開とみられるが、現時点で詳細は不明。ベン・アフレックが「きちんと撮るヒーロー映画」、めちゃくちゃ楽しみだ。

https://theriver.jp/sad-ben-affleck/

sources: http://batman-news.com/2016/12/12/ben-affleck-batman-movie-not-in-a-hurry/
http://comicbook.com/2016/12/13/how-daredevil-convinced-ben-affleck-to-play-batman/
Eyecatch Image: http://www.hollywoodintoto.com/hit-rewind-dark-knight-2008/
http://www.independent.co.uk/arts-entertainment/films/news/batman-standalone-movie-directed-by-ben-affleck-confirmed-2018-release-date-likely-a6981716.html (remixed by THE RIVER)

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。