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『ブラック・ウィドウ』海外最速レビュー、MCU映画復活に歓喜の声 ─ エレーナ役フローレンス・ピュー、早くも新たな顔に

ブラック・ウィドウ
(c)Marvel Studios 2021

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作映画が、2019年夏以来、約2年ぶりにスクリーンに帰ってくる。『ブラック・ウィドウ』の公開を控え、米国の批評家やジャーナリストは、幸いにもこの注目作をいち早く観る機会に恵まれたようだ。

ファン待望の新作は、いったいどう受け止められたのか。この記事では無数の感想からごく一部をピックアップし、もちろんネタバレのない範囲で、映画の核や作品への賛否に迫ってみたい。それから、エレーナ役で初登場するフローレンス・ピューに寄せられた絶賛の数々も。

『ブラック・ウィドウ』海外レビュー

ヘクター・ナヴァロ(Nerdist)

「2010年以来、ナターシャ・ロマノフの単独映画を待っていた者にとって、『ブラック・ウィドウ』は待った甲斐のあった一本。アクションはスゴい、エモーションは刺さる、新キャラクターは素晴らしい。ブラック・ウィドウの映画をもっと見せて!」

アリシャ・グラウソ(Screen Rant)

「なぜナターシャ・ロマノフがアベンジャーズをまとめ上げていたのかが、『ブラック・ウィドウ』ではよくわかります。『ジョン・ウィック』らしい格闘シーンや独創的なアクションシーンが、家族についての、そして世界が少女たちをどう扱ってきたかということについての、胸に刺さる物語に包まれています。

『ブラック・ウィドウ』のあと、エレーナはファンの新たなお気に入りになることでしょう。フローレンス・ピューは大きな成功を収めました。官女とスカーレット・ヨハンソンは、壊すべきシステムに使われ、虐待されてきた“姉妹”を見事に演じています。」

Geek Vibes Nation

「思わぬサプライズのある、最高のスパイアクション・スリラー。リアルでエモーショナルな映画です。フローレンス(・ピュー)とスカーレット(・ヨハンソン)はともに輝いているし、デヴィッド・ハーバーが場をさらっていく。スカーレットにとっては、最後の出番になるかもしれない中で、最高の引退作です。

『ブラック・ウィドウ』の公開後、ケイト・ショートランド(監督)のマーベルでの株は確実に上がることになるでしょう。彼女はアクションと心理、コメディのタイミングの正しい捉え方を知っています。次なるマーベル作品に──あるいはDCでも仕事をすることに──期待しています。」

ペリ・ネミロフ(Collider)

「『ブラック・ウィドウ』はすごく良かった! 『アベンジャーズ/エンドゲーム』で何が起きるかを知っている中で、この物語を観るのは心配だったし、台無しになる可能性もあったけれど、この映画はそうじゃなかった。事実、この映画は前日譚であり、他のMCU作品を強化する役目もあるのです。

大好きなところはたくさんあるけれど、特に素晴らしかったのは(俳優陣の)アンサンブル。私が姉妹とすごく仲良しだからかもしれないけれど、ナターシャとエレーナの関係性は、口喧嘩から最も感動的なシーンまで最高でした。私にとっては、ひねりの利いた家族映画です。」

ハーブ・スクリブナー(Deseret News)

「非常にエモーショナルな場面、とんでもないアクションシーン、驚くけれども無理のないツイストのある美しい映画。何よりも重要なことは、どんな映画を目指し、参考にしたのかがわかるということです。始まりは少しスロー(そして不気味かつダーク)で、疑問や混乱も多いけれど、約20分後からは一切ペースを落とさない。完璧な尺で、長すぎるとはまったく思わないでしょう。

この映画は『ブラック・ウィドウ』の心理的葛藤を描いていて、ナターシャに十分な背景をもたらし、彼女の見方を永遠に変えるものです。楽しく、悲しく、愉快で、アクションたっぷり。ただし、マーベル映画としては平均以上ですが、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)のレベルには届きませんでした。」

ロブ・キース(ScreenRant)

「『ブラック・ウィドウ』は他のマーベル・スタジオ作品とはハッキリと異なり、同時に大作映画の復活でもあります。主役たちが最高で、ストーリーは予想外。史上最も大人なMCU作品だが、笑いもある。

危険も、見事な実写のアクションシーンも、危険も、レッド・ガーディアンの楽しさも、それから危険もたっぷり。タイミングや筋運び、ロケーションに混乱があるシーンや、疑問の残るところはあるけれど、全体的には素晴らしい。もっと観たい!」

ジャーメイン・ルシアー(Gizmodo)

「マーベル・ファンは『ブラック・ウィドウ』を心から楽しめるでしょう。たくさんの疑問に答えが出るし、クールなアクションもたっぷり。大きな問題は、いまや我々はナターシャのことをよく知っているのに、単独映画でも他の登場人物に輝かせてもらっていること。とりわけ、フローレンス・ピューに。それでも、これはMCUに加えられた見事な一本です。」

ナサニエル・ブレイル(Heroic Hollywood)

「決して悪い映画ではないけれど、必ずしも良い映画でもありません。もし『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の前に公開されていたら、また別の感想だったでしょう。第三幕に到達する時には、作品は完全に崩壊しています。」

スコット・メンゼル(We Live Entertainment)

「『ブラック・ウィドウ』は本当に残念。スカーレット・ヨハンソンは頑張っているけど、脚本と作品のペース、キャラクターの乏しさが映画をダメにした。最初は期待できるものの、第二幕までにまとまりがなくなり、混乱が起こる。大量生産型で刺激がなく、結局ここにマーベルの魔法はない。」

エリック・デイヴィス(Fandango)

「マーベル映画が帰ってきた! 緊張感あふれる、アクション満載のスパイ・スリラーで、ナターシャの物語が本当の完結を迎えます。しかも心に刺さる、エモーショナルな方法で。フローレンス・ピューが見事で、さっそく彼女はMCUの顔になりました。『ミッション:インポッシブル』『テルマ&ルイーズ』の影響下にある、これこそMCU版ジェームズ・ボンド映画のよう。

何よりも心を打たれたのがアクションで、『ブラック・ウィドウ』には大規模なアクションシーンがいくつかあります。それこそが、アクションを抑えめに、キャラクターを重視するテレビシリーズとの差別化になっている。巨大なマーベル・アクションを待っていた。楽しいライド・アトラクションです。」

ブランドン・デイヴィス(ComicBook.com)

「『ブラック・ウィドウ』はマーベル史上最高の単独映画のひとつ。最初から最後まで素晴らしい。鮮やかなサプライズ、キャラクターの心を打つシーン、カッコいいアクション。そして、ついにスカーレット・ヨハンソンがこの役柄にすべてを注ぎ込んでいる。監督のケイト・ショートランドは見事にやってのけた。ブラボー。」

スティーヴン・ワインストローブ(Collider)

「ナターシャ・ロマノフの背景を描くという難題を、ケイト・ショートランドは成功に導いた。出演者全員が素晴らしいけれど、フローレンス・ピューとデヴィッド・ハーバーが最高の演技をしていて、二人をもっと観たいと思わない観客はいないでしょう。アクションもノンストップで出来がいい。気に入ったなら、セカンド・ユニット・ディレクターのダリン・プレスコットに感謝して。『ジョン・ウィック』シリーズや『ブラックパンサー』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』での仕事はご存知でしょう。ディズニープラスではなく、映画館でご覧ください。」

ジュリア・アレキサンダー(IGN)

「『ブラック・ウィドウ』が大好き! 長年のファン向けの自己言及的ジョークたっぷり、とんでもない仕事への自己認識もなされた、楽しいMCU映画の一本です。フローレンス・ピューとデヴィッド・ハーバーが目を惹く。確かに課題はあるけれど、ぜひ楽しんで! 絶対に映画館で!」

コートニー・ハワード(批評家)

「『ブラック・ウィドウ』は素晴らしい、爽快なアドレナリン注射のような一作。スカーレット・ヨハンソンとフローレンス・ピューは、軽い会話も、バレエのようなスタントも成功させているし、デヴィッド・ハーバーは本当にすごい。派手なアクションシーンはスリリングで、推進力があり、うまく構築されています。重層的なテーマの深みもある。

監督のケイト・ショートランドは、感傷的な部分と、状況の深刻さやシリアスさのバランスを取りながら、そのエモーショナルさをカメラの振付やキャラクターの動かし方に取り込んだ。ツイストやひねりも知的。ローン・バルフの音楽は恐ろしい重みをもたらしています。」

映画『ブラック・ウィドウ』は2021年7月8日(木)に映画館で、7月9日(金)にディズニープラス プレミア アクセスで公開。

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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