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【大考察】『ブレードランナー 2049』予告編映像に映り込む人類創造主“エンジニア”の影を追う!

ブレードランナー2049

先日2017年5月8日、リドリー・スコット製作総指揮、そしてドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による『ブレードランナー 2049』の初公開映像を満載した予告編が公開され、現在全世界的に話題沸騰中である。そして予告編公開後には、多くの『ブレードランナー』愛好家によって、その映像にみられる数々のシーンに対しての様々な考察がなされている真っ最中でもある。

映像を観た個人的な所見をごく直感的に述べると、前作のリドリー・スコット監督による『ブレードランナー』を彷彿とさせるヴィジュアルが多数含まれているのではないかという既視感的なものを強く感じたが、前作『ブレードランナー』に関しては久しく観返していない為、記憶のなかで部分的に朧げになりつつある同作品の映像が、『ブレードランナー 2049』の予告編映像をより夢想的なものとして目に映しているのかもしれない。

今回はそんな『ブレードランナー 2049』の最新予告編映像を取り上げての話題に触れるため、改めてその映像をご覧いただきたいのだが、すでにこの予告編は繰り返し何度も鑑賞済みの方も多いであろうことを踏まえ、今回はメインの話題に突入する前の趣向を変えた前菜として、公式の純粋な予告編ではなく、IMDb(Internet Movie Database)によって公開されている、前作『ブレードランナー』映像と、新作『ブレードランナー 2049』の予告編映像を比較対照した動画を、まずご覧になっていただこう。

いかがだったであろうか?

さて、ここからが本題である。今回は、この比較映像から考察する新作のプロットではなく、新作の予告編に登場するある印象的なシーンに、前作『ブレードランナー』ではない他のSF映画に登場する重要な要素が入り込んでいる件に触れてみたい。本作品の内容や前作『ブレードランナー』のプロットとはまったく関係のない、一見すると単なるイースターエッグ的事物にも捉えられるのだが、さらに深く読み取ることにより、その裏に隠された世界観を見極めてみようという勝手気ままな試みである。

取り上げる部分は、予告編映像中の14秒から18秒あたりのシーン。ライアン・ゴズリングが演じる主人公の新任ブレードランナー、LAPD(ロサンゼルス市警察)の捜査官Kが、タイレル社の中を秘書のような女性に案内されながら歩いている様子が映し出されている。その古代遺跡のような通路の階段の両脇には、透明なケースに入った人体標本らしきものが飾られている。大いに目を引くシーンだが、プロットから順当に考えれば、飾られているのは“レプリカント”のプロトタイプあるいは歴代サンプル的なものだろうと推測される。ちなみに前作『ブレードランナー』を未鑑賞の方のために簡単な補足をすると、レプリカントというのは、遺伝子工学によって開発された人造人間であり、タイレル社というのはその開発元の企業である。より詳しく知りたい方はぜひ本編をご覧いただきたい。

しかしこの予告編映像を初めて観た際に何よりも先に頭に浮かんだのは、該当するシーンの画面向かって右側の一番手前の人体標本が、現在本作品と同じく大きな話題となっている、リドリー・スコット監督作品『エイリアン:コヴェナント』と、その前作『プロメテウス』に登場する地球外知的生命体、“エンジニア”と呼ばれる存在にあまりにも似すぎていることだった。

『ブレードランナー 2049』にエンジニアは登場するか

では、この標本がはたしてエンジニアなのかということに関して独自の考察を展開してみたい。

『ブレードランナー 2049』の舞台となっているのはタイトルの通り2049年、一方『プロメテウス』の舞台は、冒頭の地球での遺跡調査シーンでは2089年、そしてプロメテウス号がLV-223に到着するのは2093年だと設定されている。つまり2049年時点では、エンジニアという存在はおそらく人類には知られていないということになるかもしれない。またもうひとつ大きな問題として、『ブレードランナー』と『エイリアン』は同軸の世界を舞台とした物語なのかということがある。

後者に関しては、この2作品が同じ世界を舞台に描かれているという小さな証拠がいくつか存在する。ひとつは両作品中に登場する「ENVIRON CTR PURGE 24556 DR 5」という画面表示である。リドリー・スコット監督による『エイリアン』のクライマックスで、エレン・リプリーがノストロモ号から脱出するシーンで映し出される脱出機のコックピットでの画面表示と同様のものが、同じくリドリー・スコット監督による『ブレードランナー』において、ガフの運転するポリス・スピナーの運転席でも登場しているのである。

 

 

また『エイリアン』に登場するノストロモ号の船長、トム・スケリット演じるアーサー・ダラスは、ウェイランド・ユタニ社に勤める以前にタイレル社に雇われていたという設定も存在する。

これらの世界観的な設定から推測する限りでは、物語が描かれている同軸の世界あるいは宇宙に、タイレル社もウェイランド・ユタニ社も存在するということになる。どちらもリドリー・スコットが関わっているSF作品なので、世界観に共通項があるのは当然と言えば当然であるが、それを単なるイースターエッグだと言って早々に幕を閉じてしまっては妄想的に作品を考察する楽しみが薄れてしまうので、その年代的な時系列なども踏まえて、タイレル社にエンジニアの標本が飾ってある可能性をもう少しだけ考えてみよう。

人造人間を製造する複数の企業

『プロメテウス』の中で、2093年に人類初としてエンジニアに遭遇するとされるのは、ウェイランド・ユタニ社のプロジェクトチームである。同作品の簡単な概要を述べると、我々人類を創造したのはこのエンジニアなのではないのかという物語、つまり彼らが創造主たる自分たちの姿に似せて生み出した人造人間が人類ではないのかという話になっている。

この人造人間というテーマは『プロメテウス』と同様に、形は違えども『ブレードランナー』の核にもなっている。また『プロメテウス』および『エイリアン:コヴェナント』にも、マイケル・ファスベンダーが演じるデヴィッドとウォルターという人造人間が登場しているが、同世界軸の中で製造されていると仮定できるこの2体の人造人間がタイレル社製の人造人間だという設定は作品中には一切登場しない。つまり、おそらくこれらはウェイランド・ユタニ社製の人造人間であり、タイレル社以外にも人造人間の製造を行っている企業が存在すると考えることも可能である。

それぞれの作品に、プロットとして2つの企業の関係性を匂わせるものは、個人的に知る限りではほぼ含まれていない。ただし『プロメテウス』におけるエンジニアが自分たちの遺伝子を元にして人類を生み出したのであれば、さらにその人類の遺伝子を元にして創り出されたレプリカントにも同様にエンジニアの遺伝子は含まれているのではないだろうか。遺伝子工学に関してはまったく知識を有していないので正確なことは分からないが、例えばレプリカント開発のために人類の遺伝子を研究していたタイレル社の開発チームが、人類の遺伝子の中に隠されている創造主たるエンジニアの遺伝子の秘密にたどり着いていて、その研究の成果物の一プロトタイプとしてエンジニアと同様の容姿を持つヒューマノイドの復元に至っていたとすれば、あの場所にエンジニアそっくりの人体標本が飾られている可能性は大いにありうるということである。

タイレル社とウェイランド・ユタニ社はまったく提携のない別企業、あるいは人造人間製造に関しては競合していると仮定して、このエンジニアの情報、つまり人類の創造主の情報をもしそれぞれの企業が握っていたとすれば、おそらくそれは最重要の社外秘であるに違いない。そしてそれぞれの企業は、別ルートで独自にエンジニアという存在にたどり着いてはいるが、そのことをお互いには知らないのである。ただ時系列で言えばおそらく、タイレル社のほうがある意味では一足先に核心に触れることになる。その証拠が、『ブレードランナー 2049』に一瞬だけ登場するエンジニアに似た人体標本なのである。ただし、タイレル社にあるのが遺伝子を元にした復元品でしかないとすれば、ウェイランド・ユタニ社は“生”のエンジニアと遭遇しているので、そっちのほうが価値は高いだろうね。いわゆる養殖モノと天然モノの違いは大きいはずだ。

またこの『ブレードランナー 2049』の初公開映像やポスターヴィジュアルに登場する、朽ち果てた巨大なヒューマノイドの頭部の彫像、これについても『プロメテウス』の作品中に登場する巨大なエンジニアの頭部の彫像と重なり合って見えなくもない。

そして最後に、『ブレードランナー 2049』や『エイリアン:コヴェナント』を含むこれらの作品中には、意味ありげに瞳にクローズアップするカットが登場する。この人造人間を見分けるためのフォークト=カンプフ検査を思わせる表現に関しては様々な見解が存在するが、今回の流れからすれば、これは人間や人造人間の瞳の奥に広がる宇宙としての遺伝子、つまりどちらにも創造主であるエンジニアの遺伝子が含まれているということを意味する表現なのではないだろうか。

というわけで、『ブレードランナー』の世界に見え隠れする『プロメテウス』的“人類創造主”のかすかな影と匂い、そしてごく個人的な妄想的考察により、やはりタイレル社に飾られているのはエンジニアだ!と、勝手に言いきっておきたい。

そして実はもうひとつ、予告編映像内で気になっていることがあり、それもまったく別の作品内で描かれている景色の話なのだが、簡潔に言ってしまうと映像内の58秒から1分あたりで登場する砂漠のシーンの彫像は、ウォルフガング・ペーターゼン監督の『ネバーエンディング・ストーリー』における“スフィンクスの門”ではないのか!ということである。こちらは現時点で妄想を語れるほど共通項的意味合いを見いだせていないので、また別の機会に譲らせていただきたい。ただ『ブレードランナー 2049』本編では、捜査官Kが砂漠で向かい合う彫像の間をくぐる抜ける際に、彫像の目が開いて殺人ビームが発射されるに違いない、とだけ述べておこう。

『ブレードランナー 2049』は2017年10月27日公開、そして同じく期待の『エイリアン:コヴェナント』は同年9月15日公開である。

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Eyecatch Image:https://youtu.be/gCcx85zbxz4

Writer

Mujina
MujinaMujina Tsukishiro

普段はあまり摂取しないコーヒーとドーナツを、無駄に欲してしまう今日この頃。You know, this is - excuse me - a damn fine cup of coffee.

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