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『ボヘミアン・ラプソディ』解雇の監督、ゴールデングローブ賞受賞に反応 ─ クレジットに名前残るも、スピーチでは言及なし

ボヘミアン・ラプソディ
© 2018 Twentieth Century Fox

2019年1月6日(米国時間)。第76回ゴールデングローブ賞において、『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)が作品賞・主演男優賞(ドラマ部門)を制したことは大きなサプライズといっていいだろう。たとえ本作のファンであっても、作品賞を獲ることまでは予想していなかった方は少なくなかったはずだ。

実は『ボヘミアン・ラプソディ』は、大きな製作トラブルに見舞われた作品だった。2017年12月、監督としてクレジットされているブライアン・シンガーが20世紀フォックスによって解雇されていたのだ。
理由はシンガーが撮影現場に現れなくなったからだとも、出演者やスタッフがシンガーの振る舞いに耐えきれなくなったからだとも、主演のラミ・マレックとシンガーが衝突を繰り返したからだともいわれている。その後、残り約2週間の撮影で監督を務めたのは、エグゼクティブ・プロデューサーにクレジットされたデクスター・フレッチャーだった。

映画公開時のプロモーションに登場しなかったシンガーは、当然のごとくゴールデングローブ賞の授賞式にも姿を見せていない。そればかりか、壇上でスピーチしたラミ・マレックとプロデューサーのグレアム・キング氏の口からもその名前が出ることはなかった。二人はクイーンのメンバーであるブライアン・メイとロジャー・テイラーに感謝を述べ、関わった全員を労いながらも、シンガーの名前は一度も出さなかったのである。

ボヘミアン・ラプソディ
ラミ・マレック ©THE RIVER

授賞式のあと、シンガーはInstagramにて『ボヘミアン・ラプソディ』の舞台裏写真とともに「光栄です、ありがとうございます」とのコメントを発した。少なくともこの写真からは、「I Want to Break Free」のミュージックビデオ撮影シーンがシンガーによって撮られていたことがわかる。

 
 
 
 
 
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What an honor. Thank you #HollywoodForeignPress

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シンガーはスタジオによる解雇を受けたあと、『ボヘミアン・ラプソディ』からの降板は不本意であるとの意志を示した声明文を発表。シンガーが自身と家族の健康問題のために休養を求めたところ、フォックスは申し出を渋々受け入れたのちにプロジェクトから降板させたというのだ。両者の主張は噛み合っておらず、真相はいまだわかっていない。

Entertainment Weeklyによれば、ゴールデングローブ賞の舞台裏では、ラミ・マレックとプロデューサーのグレアム・キング氏に対して、スピーチでシンガーへの言及がなかったことについて記者からの質問が相次いでいたという。
ただし、キング氏は「今夜お話しするべきことではありません。全員それぞれが力を合わせ、この物語のために情熱を尽くしたんです」とコメント。マレックは「私たちに唯一必要なのはフレディ・マーキュリーを称えること。[中略]彼にふさわしい愛情、祝福、賞賛を与えるんです」とだけ答えたとされている。

なにはともあれ、『ボヘミアン・ラプソディ』は製作トラブルを感じさせないほどの成果を、批評・興行の両面で収めることに見事成功した。来たるアカデミー賞でも、主演のラミ・マレックがノミネートされることはもちろん、作品賞へのノミネートも期待できることだろう。日本では2018年最大級の“お祭り”となった本作の今後を、これからも楽しみながら見守りたい。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』は2018年11月9日(金)より全国の映画館にて公開中。

『ボヘミアン・ラプソディ』公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/bohemianrhapsody/

※お詫び
記事初出時、グレアム・キングの名に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

Sources: Bryan Singer, EW, IW

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条として、海外の映画・ドラマを中心に執筆しています。日本国内の映画やアニメーションも大好きです。国内舞台作品の執筆・創作にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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