『ボラット』続編映画が製作されていた、サシャ・バロン・コーエン主演で撮影終了

サシャ・バロン・コーエン主演『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』(2006)の続編映画が製作され、すでに撮影を終了していることがわかった。米Colliderが報じている。
『ボラット』は、コーエン演じるカザフスタン人のジャーナリスト、ボラット・サグディエフによるドキュメンタリー映画という形式をとったフェイク・ドキュメンタリー。ボラットはアメリカを訪れ、アメリカ人たちにインタビューしながら母国カザフスタンの文化を語るが、男尊女卑や反ユダヤ思想を発露させて周囲を困惑させ、テレビ番組や講座に現れては大暴れを繰り返していく。当時まだアメリカで有名でなかったコーエンは、ボラットというジャーナリストを演じて本当に周囲の人物を騙している。それゆえ本作は訴訟など数々のトラブルに見舞われた、まごうかたなき問題作だ。
報道によると、コーエンは『ボラット』続編の撮影をすでに終えており、業界では作品の試写も始まっているとのこと。すでにコーエン自身がアメリカでも人気を獲得し、ボラットも名を知られている以上、前作のように“本当に騙す”フェイク・ドキュメンタリーは不可能となるが、果たしてどのようなアプローチで『ボラット』を甦らせたのだろうか。ちなみに現在、「サシャ・バロン・コーエンを演じているボラットが登場する」との説もあれば、これを否定する説もある。真相は正式発表を待つことにしよう。
なお、『ボラット』続編に前作監督のラリー・チャールズ、プロデューサーのジェイ・ローチが参加しているかどうかは不明。前作は20世紀フォックスが配給したが、いまや同社はディズニー傘下にあり、こちらも続編への関与については分かっていない。ただし、そもそも「ボラット」というキャラクターはコーエンがテレビ番組で演じたキャラクターであり、権利はコーエン自身が保有している可能性があるとのことだ。
映画『ボラット』続編(タイトル未定)の発表時期は未定だが、一部には2020年11月3日のアメリカ大統領選に先がけて発表されるとの説もある。しかし、これまた信憑性には疑問が残る情報であり、もはやいったい何をどこまで信じていいのかわからない状況だ。すでにわれわれは、ボラットの掌の上で踊らされているのかもしれない。
Source: Collider