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ジョン・ボイエガ「猫カフェ大好き」 ─ 「新幹線で東京に行ってオタク文化を体験したい」

デトロイト
John Boyega, Melvin Dismukes

『スター・ウォーズ』シリーズや『パシフィック・リム:アップライジング』(2018)など大作映画への抜擢続くジョン・ボイエガが、キャスリン・ビグロー監督最新の衝撃作『デトロイト』インタビューにて「猫カフェが大好き」である旨を語った。

お馴染み「日本に訪れた感想は?」の質問にも真面目に回答してくれたジョン・ボイエガは、日本のアニメや漫画を観て育ったと語った後、「猫カフェが大好き。食べ物ならラーメン」と明かした。

ジョン・ボイエガと日本カルチャーと言えば、2015年12月10日に都内で開催された『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』ジャパン・プレミア時には「火影になりたい」と告白。『NARUTO -ナルト-』に登場するキャラクターの名前を挙げていた。その場でボイエガを担当してた通訳士すら意味がわからず、ボイエガは「H、O、K、A、G、E、ホカゲ!」と必死に説明。その後自身のTwitterで「日本でラーメンを食べて、火影になって、両手を後ろに伸ばしてダッシュするんだ!(編注:『NARUTO』キャラクターの走り方)」と来日に対する興奮を語っていた。この度のインタビューでは、改めて来日の機会があれば「山間部に行って町の雰囲気や農場を見たい。新幹線に乗って東京に戻ったらオタク文化をいろいろ体験したい」と語る。いつでも来ていいってばよ。

「気分が悪くなるほどつらかった」

ほのぼのとした話題が続いたが、ボイエガがこの度主演を果たした『デトロイト』は、1960年代の黒人差別下にあったアメリカ史上最悪の暴動『デトロイト暴動』を舞台とする社会派作品。女性初のアカデミー賞®監督賞に輝いた『ハート・ロッカー』(2008)、作品賞を始め5部門にノミネートされた『ゼロ・ダーク・サーティ』(2012)と、作品ごとに大センセーションを巻き起こしてきたキャスリン・ビグロー監督による最新作だ。

デトロイト
John Boyega, Director/Producer Kathryn Bigelow © 2017 SHEPARD DOG, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

ジョン・ボイエガを捉えた今回のインタビューは、脚本を初めて読んだ印象から始まった。ボイエガは、「オーディションでは即興的な演技と、(シドニー・ポワチエの)『夜の大走査線』のワンシーンを見せた。デトロイト暴動のことは知っていたが、アルジェ・モーテル事件のことは知らなかった」と語る。
自身でリサーチを進める過程で似た事件が多発していると認識したが、本作で描かれる恐ろしい尋問と現場に居合わせたディスミュークスのことを考えると胃がムカつく(吐き気をもよおす)気分に陥ったという。「本作は見るのも辛いが、脚本で読むと気分が悪くなるほどつらいものだった。でも、心に響く作品になると確信できました」と、『ハート・ロッカー』でアカデミー賞®を受けたマーク・ボールの脚本から発せられるメッセージを真摯に受けとめた。

 

デトロイト
© 2017 SHEPARD DOG, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

同世代の若手俳優が多く出演し、肉体的にも精神的にも追い込まれていく過酷な撮影現場では数多くの苦労が伴った。「みんな一丸になって撮影に臨んだんです。撮影は長く厳しいものになると分かっていましたから。文句も出ず、こんなに協力し合えた現場は初めてでした」とし、理不尽な暴力的尋問が続く、衝撃のシーンの撮影に臨んだと語る。カメラがオフの時にはキャストたちと、「内容が内容だから、共演者たちの表情を見ながら、“大丈夫?” “辛くない?” と、常に確認していました。時には心が回復するのを待つこともありましたよ」と、誰もが互いに支え合い、誠心誠意作品に向き合ったと述懐する。

© 2017 SHEPARD DOG, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

「アルジェ・モーテル事件」後も同様の事件が多発し、半世紀の時を経ても変わらないアメリカ社会について、「とても悲しく、不幸な状況だが、昔の公民権運動にも通じる新しいムーブメントが起きている」と、“ブラック・ライブズ・マター”(黒人の命は大切だとする運動)などを受けて、「変化を起こすために暴力には訴えない方法で正義を目指す」ことこそ重要だとし、「『デトロイト』は過去から学び、未来に生かすべき」作品だと力を込めた。

映画『デトロイト』は2018年1月26日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国公開。

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THE RIVER編集部THE RIVER

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