『ブラックパンサー/WF』の脚本が公開、『アイアンマン』『キャプテン・マーベル』につながる小ネタがカットされていた

この記事には、『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』のネタバレが含まれています。

『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』脚本で『アイアンマン』と『キャプテン・マーベル』の小ネタが確認できる箇所は、CIAエージェントのエヴェレット・ロスが森でランニング中にキモヨビーンズの小型ドローンに呼ばれ、その先でオコエとシュリに会う場面だ。
オコエとシュリは、ワカンダの命運をかけ、ヴィブラニウム探知機の開発者の正体をロスから聞き出そうとしている。ここでロスはうっかり、極秘のはずの開発者(リリ・ウィリアムズ)について“あの子”と口を滑らせてしまう。シュリが「あの“子”?」と反応したのに続いて、脚本には完成版と異なる展開が描かれている。以下のようなやりとりだ。
オコエ:慎重を期すから。
シュリ:その科学者はDARPA(国防高等研究計画局)の人間か?
ロス:DARPAではない。
シュリ:じゃあ、Roxxonか?
ロス:いいや。
シュリ:プロジェクト・ペガサスか?
ロス:もっと違う。政府との契約じゃないんだ。
シュリ(途方に暮れた様子で):じゃあ、どこ…?
脚本の段階では、ここでアイアンマンとキャプテン・マーベルにまつわるイースターエッグが、矢継ぎ早に登場する予定だったようだ。シュリのセリフ、Roxxonとプロジェクト・ペガサスである。
Roxxonとは主に『アイアンマン』シリーズに登場する架空の石油企業。MCUではこれまでその企業ロゴなどが度々イースターエッグ的に登場してきたが、詳細はきちんと語られていない。MCUの中では世界最大の企業コングロマリットであり、優秀な頭脳が集まっていそうだからということで、おそらくシュリは当てずっぽうに名前を挙げたのかもしれない。
もう一つのプロジェクト・ペガサスとは『キャプテン・マーベル』(2019)で描かれた極秘計画のこと。元々はライトスピード・エンジンを搭載した航空機“ASIS”の開発を目指すものだったが失敗し、多額の損失額を出して中止に。その後、『アベンジャーズ』(2012)ではテッセラクトを用いた破壊兵器開発計画の名として復活している。いずれにせよ『ワカンダ・フォーエバー』の時点で消滅しているはずなので、やはりシュリは自分の知っている「それっぽいやつ」を口にしたまでなのだろう。
今回のシュリたちのやりとりは、公開された『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』脚本の33ページ目から確認することができる。なお、他にもカットされた箇所が打ち消し線と共にいくつか残されているので、完成版との違いを読み比べるのも興味深いだろう。
▼ 『ワカンダ・フォーエバー』のネタバレ記事
Source:Deadline