【レポート】『ボヘミアン・ラプソディ』ジャパン・プレミア「僕たちはフレディ伝説のわずか一部だ」(写真100枚)

伝説のバンド、クイーン(QUEEN)を描く映画『ボヘミアン・ラプソディ』の日本公開(2018年11月9日)を記念して、ラミ・マレック(フレディ・マーキュリー役)、グウィリム・リー(ブライアン・メイ役)、ジョー・マッゼロ(ジョン・ディーコン役)が初来日を果たしたジャパン・プレミアが開催された。世界中を回った本作プレス・ツアーの最終地として、クイーンの伝説を見事に演じた3人が11月7日、東京の地に登場。なお、来日予定だったロジャー・テイラー役ベン・ハーディは、新作映画のヨーロッパ撮影が悪天候のためスケジュール変更となり、直前になって残念ながら来日キャンセルとなった。(記事最後に撮影写真ギャラリー100枚。)

3人は、会場となったTOHOシネマズ六本木ヒルズの屋外階段に設置されたパープル・カーペットに登場しファン・サービスを行った後、舞台を劇場内に移して舞台挨拶を行った。
真摯に感謝伝えたクイーン・メンバー

ブルーのスーツに身を包んだラミは、まるで伝説のエンターテイナーの魂がまだ抜けきっていないのかのように、下唇を噛んで顎を少し突き出すような仕草を度々見せた。ステージには登場すると共に「こんばんは」と日本語であいさつした後、「ここに来られたことに、とんでもなく興奮しています」と語る。
「クイーンは日本に愛され、また日本文化をこよなく愛していました。彼らが日本を訪れたときは、ビートルズ来日のような熱狂だったそうですね。そんな風に、皆さんが今作を愛して頂けたら嬉しいです。歓迎してくださって、ありがとうございます。」
直後、客席より女性の声で「愛してるよー!」と聞こえると、すぐに「I love you too」と返した。

ブライアン・メイ役のグウィリム・リーは、この度ステージに揃った3人の中でもひときわ背が高い。また、ブライアン同様に聡明でおとなしい印象を持っている。あいさつを求められると、満員の客席を前に少し気恥ずかしそうに、スラリとした身体をたたみながら「ハ、ハロー」と始めた。
「ここ何年も、日本を訪れるのが夢だったんです。ずっと東京に来たかった。今回が初めての日本です。初の日本はきっと旅行で行くんだろうなと思っていたら、この素晴らしい作品を分かち合うために来られたなんて、本当に光栄です。どれだけ嬉しいか、言葉に出来ないくらい。今夜、みなさんと今作を共に出来て嬉しく思います。どうぞお楽しみください。(日本語で)ありがとうございます。」

個性あるメンバーが集まったクイーンの中でも、ベーシストのジョン・ディーコンは「いい意味で普通の人」として知られる。そんなジョンを演じたジョー・マッゼロも、最もカジュアルで自然体だったような印象だ。深いグリーンのチェック柄スーツで現れたジョーは、客席を埋め尽くす日本のファンを見渡しながら、感慨深げにマイクを握った。
「この映画の撮影初日、”今作のプレスツアーで日本に行けたら、どんなに凄いだろう”と皆で話していたんです。今、僕らはここにいる。まるで夢を生きているようです。客席の皆さんとこうして会えて、つつましい気持ちでいっぱいです。皆さんのサポートに感謝します。映画をお楽しみください。」
「フレディがどれだけ日本を愛していたことか」

この日、大の親日家として知られるクイーンが、映画『ボヘミアン・ラプソディ』のキャストに魂を宿して33年ぶりに来日を果たしたというわけだ。観客席を埋め尽くす日本のクイーンファンを前に、ラミはどこまでも謙虚に言葉を紡いでいく。
「クイーンの物語を、フレディの物語を語り継ぐ上で、僕たちはごくごくわずかな役目を果たさせて頂きました。これほどの栄誉はありません。フレディ・マーキュリーのことを想うとき、彼がどれだけ日本文化を愛したことかと思いを馳せます。彼の自宅の写真を見た時、日本のものがたくさんありました。たとえば着物は、この映画の製作でも複製しました。僕にとってはすごく意義深いことです。いつか日本を訪れて、この作品を祝うことができると分かっていたからです。プレスツアーではロンドンやニューヨークをめぐって、ついにここ日本で、東京で旅を終えます。
クイーンを愛した日本のファンの皆さんと今作を分かち合うことができて、大変光栄に思います。彼らの初来日から今日までの50公演、ずっと温かく迎えてくださいました。ブライアン・メイもロジャー・テイラーも、クイーンの皆さんがあなたたちに感謝されています。今作でお見せする、僕たち新たなクイーンからも、同じように感謝申し上げます。ありがとうございます。」