『トロン:アレス』興行不振、「徐々に好きになることもあるよ」とケヴィン・フリン役

伝説的シリーズの最新作として2025年10月より登場した映画『トロン:アレス』は事前に見込まれていた興収成績を下回ったと見られており、情報によれば1億ドル以上の損失も予想されている。
世界で初めて全面的にCGを使用した映像革命作として1982年に公開された第1作以来、シリーズの看板俳優として出演を続けているのがジェフ・ブリッジスだ。
病のため、しばらく俳優業を休業していたブリッジスは、本作『トロン:アレス』で久々のスクリーン復帰。ケヴィン・フリン役を演じるのは2010年の『トロン:レガシー』ぶりの機会となった。
米Entertainment Weeklyのインタビューにて、本作の興収記録が期待外れだったと見なされていることや、初週末興収が重視されすぎていることへの所感を尋ねられたブリッジスは、「それは私の専門分野じゃないな。そういうことはよくわからない」としつつ、次のような見解を述べている。
「映画が初週末でどう評価されるのかというのは、面白いですよね。『天国の門』も、期待外れだったとか、失敗作だったと見なされたことを思い出します。でも、あの映画は今では傑作だと言われるようになっています。」
かつてブリッジスが出演した『天国の門』はマイケル・チミノ監督による1980年の映画で、当時は大赤字を算出し問題作と見なされたものの、現在では再評価されつつある作品だ。
「『天国の門』の撮影中、妻が素敵な写真を何枚か撮ってくれました。今、サンタバーバラのタムセン・ギャラリーで展示中です。アーリントン劇場のすぐ隣。来月には、『天国の門』の再上映があるので、皆さんを招待しますよ。マイケル・チミノ監督のディレクターズ・カット版。きっと素晴らしい。だから、自分の中で徐々に好きになるっていうのは、面白いものですよ。」
ブリッジスは『天国の門』になぞらえ、『トロン:アレス』も次第に興収以外の評価を得られるようになるはずだと考えている様子。「個人としても、映画が気に入らないことはよくあります。でも、2〜3週間か、数ヶ月経ってもう一度観てみると、“何考えてたんだろう?”と思うんですよ(笑)」と続けるブリッジスは、自身の代表作『ビッグ・リボウスキ』(1998)にもかけ、「ザ・デュードの言うように、“それってお前の感想だろ”ってやつですよ」と語っている。
『トロン:アレス』は米Rotten Tomatoes上でも、批評家スコア53%に対して観客スコアは86%と概ね上々(本記事時点)。ファンに愛される作品として、今後のストリーミング配信などで再びの活路を見出すこともあるだろう。
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Source:Entertainment Weekly
 中谷 直登
中谷 直登



















 
                                                    






