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『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ホバーボード実現はここまで来た

レクサスのホバーボード

今の所、この「2.0」に続く後継モデルは発表されていないが、HENDOのWebサイトでは最新型のコンセプトアートが掲載されている。これまでのモデルはどうしてもホバーエンジンが巨大で、マーティのホバーボードに比べるとやや大ぶりな印象だったが、現在開発中のものはずっとコンパクトなものを目指しているようだ。

Lexusもホバーボードを開発

2015年には、あのLexus(レクサス)もホバーボードを発表している。デザインは既にHENDO 2.0よりも小型化に精巧しており、細部にはLexusならではの優美さが宿ったモデルだ。LexusのWebサイトではこのホバーボードの製作レポートや解説が掲載されており、それによると「超伝導による空中浮遊に不可欠な要素」には、「① 超伝導体と呼ばれる金属かセラミックの塊」「② 塊を冷却して磁気を帯びさせる液化窒素」「③ 塊を空に浮かす永久磁石を埋め込んだレール」の3つがあるという。

映像ではホバーボードから蒸気の煙が吹き出しているが、これは磁気を帯びさせるための液化窒素によるものということだ。さらに、ホバーボードが浮遊できるのは永久磁石を埋め込んだレールの上に限られる、というわけである。なるほど、原理としてはリニアモーターカーのそれに近いということか。

Lexusのホバーボードは、同ブランドの広告キャンペーン「AMAZING IN MOTION」のために開発された。公開された映像はバルセロナのスケートパークで、このSF的なボードに試乗しているのはプロスケートボーダーのロス・マクグランだ。

このホバーボードは両手でらくらく持ち上げられるくらいには軽量のようで、地に接することなく、煙を吐き出しながら浮かんでいる。地上だけでなく、水上もすいすいと走る映像には、思わず目を疑ってしまう。熟練者のマクグランは、このホバーボードの乗り方を早速マスターしてしまい、ランプを滑らかに走ってみせ、「GS F」上をジャンプする技も披露した。

ちなみにここで取り上げたプロトタイプのほか、「Zapata Flyboard Air」というプロダクトもあるが、こちらは高度もずっと高く、どちらかと言うと『スパイダーマン』(2002)でグリーンゴブリンが乗っていたグライダーといった印象。これはこれでカッコいいし憧れもするのだが、ここでは詳しい紹介を省略させていただこう。

夢のホバーボードの開発は『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』設定年の2015年をピークに、その後目立った話題は登場していない。HENDOのWebサイトやSNSの更新も、ここ数年は止まっているようだ。2019年には、Teslaのロゴが入った新しいホバーボードの映像がネットに登場したが、これもフェイクであることが分かっている。夢浮かぶホバーボードは、いったいどうすれば実現するのか?その答えは宙に浮いている。

Source:HUVr,Funny or Die,HENDO,Lexus

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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