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ブラッド・ピットらが新幹線車内で映画イベント ─ 『ブレット・トレイン』前代未聞の走るレッドカーペットにJR東海全面協力

映画『ブレット・トレイン』新幹線車内でのレッドカーペット 取材撮影写真
©️ THE RIVER

伊坂幸太郎による小説『マリアビートル』を原作に、日本の新幹線車内を舞台にしたアクション映画『ブレット・トレイン』の公開(2022年9月1日)に先駆け、主演のブラッド・ピット、共演のアーロン・テイラー=ジョンソン真田広之、監督のデヴィッド・リーチが来日を果たした。2022年8月23日には、なんと史上初の試みとして、映画と同じく東京発・京都着、走行中の新幹線車内にて「動くレッドカーペットイベント」が開催された。(次ページに写真ギャラリーあり)

映画『ブレット・トレイン』新幹線車内でのレッドカーペット 取材撮影写真
©️ THE RIVER

JR東海全面協力によって実現した前代未聞の新幹線イベント。ブラッド・ピットはじめとするVIPが乗車するとあって、出発地の東京駅は厳戒態勢だ。イベントのため丸ごと貸し切った車内通路にはレッドカーペットが敷かれ、頭上の荷物棚には照明とスピーカーが積載された。各席ヘッドレストには映画に登場するキャラクター「モモもん」の特製タオルが敷かれ、車両のあちこちには映画のビジュアルポスターが掲載された。

新幹線が発車してしばらくすると、マスコミ一同が乗った車両に監督とキャスト一同が登場。本作の撮影では新幹線車内を誇張しつつ再現されたセットで撮影したが、「まるで撮影現場に戻ってきたみたいだ」とはしゃぎあう姿を見せた。新幹線を舞台にした作品のイベントを、本物の新幹線車内で行うという珍しい経験を、ブラッドら自身も大いに楽しんでいる様子だった。一同はマイクを通じて、司会者からの質問に答えた。

映画『ブレット・トレイン』新幹線車内でのレッドカーペット 取材撮影写真
©️ THE RIVER

──映画『ブレット・トレイン』劇中では新幹線の中で大変な目に遭います。こうして本物の新幹線に乗った感想は?

ブラッド・ピット:面白い感じです。まるで撮影セットに戻ってきたみたいで(笑)。デジャヴですね。また撮影が始まるのかって感じ。撮影セットの車両はもうちょっと誇張されてたかな。ロックダウンの最中の撮影でしたね。巨大なLEDスクリーンで景色を映して、3車両分だったかな?2車両分だったかな?そういうセットで、この車内を再現したんです。思い出しますね。

アーロン・テイラー=ジョンソン:本当に、こんな温かく迎え入れてもらえて光栄ですよ。この映画は幸運や悪運、運命や定めに関する物語だけど、今ここにいられることが超幸運です。ありがとう。サンキュー。

ブラッド:うまいこと言ったね!

映画『ブレット・トレイン』新幹線車内でのレッドカーペット 取材撮影写真
©️ THE RIVER

デヴィッド・リーチ監督:今はこの映画並に非現実的な気持ちです。こんなふうにカメラをたくさん向けられて、現実じゃないみたい。良い意味で、最高の形でですよ。

真田広之:本当に現場に戻ってきたようだねって話していたんですけど、一緒に作ってきたメンバーでこうしてキャンペーンができる、そして新幹線の中でレッドカーペットができるというのは、本当に夢のようで。こうしてお見せできることが、その日が来て、本当に幸せです。

──本作は、伊坂幸太郎さんの『マリアビートル』が原作です。出演の決め手は?

ブラッド:脚本が手元に来たときはロックダウンが5ヶ月続く中で、まだワクチン接種も始まる前でした。気が狂いそうになっていたところに脚本がやってきた。それに旧友のデヴィッド・リーチからのオファーでした。今じゃ監督だけど、元は『ファイト・クラブ』の頃から僕のスタントダブルだったんです。だから素晴らしいなと。キャラクターも素晴らしいし、最高の役者が集まるはずだろうと。でも一番は、脚本に笑わされたってことかな。あの頃は、笑いが必要だったんです。

映画『ブレット・トレイン』新幹線車内でのレッドカーペット 取材撮影写真
©️ THE RIVER

アーロン:ブラッドが言ったように、撮影はロックダウンの真っ最中で、どんよりした空気が立ち込めていました。そこで脚本を読んでみたら、キャラクターは最高だし、誇張されたキャラクターたちのアンサンブルも壮大。役者として、こんな楽しいキャラクターを見逃すわけがありません。撮影はスタジオで行われたわけですが、最初は日本で撮影できるもんだと思っていたんです。でも残念ながら渡航が制限されていたので、そういうわけにはいかなくて。だから別の形で(日本を)作り上げたんです。とにかくすごく楽しいキャラクターで、このチームに加われて嬉しいです。

真田:日本の小説が原作のものが、世界公開に向けて素晴らしく国際的なキャストを迎えて、全世界に発信できるという、その喜び。非常にうまくアダプト(脚色)されたこの脚本を読み、何度かお仕事をしたデヴィッドが監督ということで、面白くならないわけがないという直感に駆られて、もう即答しました。「乗車します!」って感じでしたね。

映画『ブレット・トレイン』新幹線車内でのレッドカーペット 取材撮影写真
©️ THE RIVER

──ブラッド・ピットさんが演じたレディ・バグは劇中で殺し屋たちから何度も命を狙われます。一番最悪なシチュエーションだと思ったシーンは?

ブラッド:彼は「ミスター・マグー」のようなところがあって、『フォレスト・ガンプ』的でもある。とにかく、なんとか切り抜けようとする男です。最終的にはエルダー(真田)と出会い、知恵を授けられることで、状況が変わってくるんですね。

──ブラッド・ピットさんと真田広之さん、初共演はいかがでしたか?

ブラッド:彼が参加すると引き締まるというか、格が上がりますね。だから光栄に思っていました。俳優歴はもう50年?45年になりますか?すごいことですよ。そんなにアイコンであり続け、このファイト・ジャンルを続けてこられているなんて。45年間もこの仕事を続けられているというのは、本当にすごいことなんです。だから本当に光栄でした。

映画『ブレット・トレイン』新幹線車内でのレッドカーペット 取材撮影写真
©️ THE RIVER

もうちょっと加えて良い?でも天狗にならないでね(笑)。エルダーはとても重要な役で、デヴィッドとも話していたんですが、重みのある役にする必要があったんです。登場してすぐにリスペクトできるような役です。彼の役は、この物語の心臓であり、魂です。彼のおかげで、地に足つきました。

真田:いやぁ、撮影前に聞かなくて良かったですね。もう、プレッシャーが(笑)。実は(芸歴は)55年でしたけれども。

ブラッド:55年!ワーオ……。

(ブラッドとアーロン、お辞儀のジェスチャー)

映画『ブレット・トレイン』新幹線車内でのレッドカーペット 取材撮影写真
©️ THE RIVER

真田:長老なもんですから。でも本当に、最初に会った時から気さくでフレンドリーで、そして映画にかける情熱が素晴らしい。その空気感に包まれて撮影できたのが本当に幸せでしたし、毎日現場に行くのが楽しみだった。監督と彼の信頼関係というのが、スタッフにジワジワ伝わってきて。それが本当にいいチームワークを、初日から作り出してくれたので、その中で仕事ができたというのは、本当に感謝でしかないですね。

(今度は真田がお辞儀のジェスチャー)

映画『ブレット・トレイン』新幹線車内でのレッドカーペット 取材撮影写真
©️ THE RIVER

真田:ブラッドの、この笑顔が、カメラのオンもオフも含めて全体を包み込む良い雰囲気を醸し出してくれたので。もちろん主演として、みんなを牽引していく、何かこう、優雅な、そして温かい、機関車のような……。トーマスかどうかはわかりませんが(笑)、そういった柔らかいオーラで全員を力強く引っ張っていくという、特殊なエネルギーを感じましたね。

──最後に日本のファンの皆さんへメッセージを。

ブラッド:この映画を持ってこられて、本当に幸せです。僕たちにとって、ここに来られたことはとても特別なこと。僕たちの日本への愛情を感じられると思います。アクションも常軌を逸しています。そして超楽しい。観た人全員にお楽しみいただけることを祈っています!

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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