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真田広之『ブレット・トレイン』日本語セリフは自らアレンジ ─ 「京都で時代劇を撮る時、よく新幹線を利用していた」

伊坂幸太郎によるベストセラー小説『マリアビートル』を原作にしたハリウッド映画『ブレット・トレイン』が2022年9月1日より日本公開となる。

ツキのない主人公の殺し屋レディバグを演じる主演ブラッド・ピットを筆頭に、個性豊かで豪華なキャストが集結。日本からは、エルダー役として真田広之が出演している。

エルダーは、なにかと“運命”を語りたがる剣の達人。アンドリュー・小路が演じるキムラの父親で、劇中では威厳溢れる長老として存在感を放つ。THE RIVERでは、そんなエルダー役を演じた日本のレジェンド・真田広之への単独ビデオインタビューを行った。

この日のインタビューは、世界中のジャーナリストが次々と入れ替わり取材するグローバル・ジャンケット。そのため真田さんは、はじめ「ハーイ」と応答。筆者が日本語話者であると気付くと、日本語モードに頭を切り替えてのやり取りスタートとなった。

『ブレット・トレイン』エルダー役 真田広之 単独インタビュー

──こんにちは、真田さん。

真田:こんにちは。

──どうも初めまして。THE RIVERと申します。東京から繋いでおります。よろしくお願いします。

真田:よろしくお願いします。

──今作『ブレット・トレイン』は日本が舞台で、いわゆるハリウッドから見たちょっと誇張された日本というのが意図的に描かれています。真田さんはハリウッドの作品で多数ご活躍されておりますけれども、ファンタジー的な日本を楽しまれておりますでしょうか? それとも、もっと忠実な、リアルな描写のためにやれることがあるんじゃないかと感じられておりますでしょうか?

真田:そうですね、こういう世界・世界観を求めている映画の場合は、もう割り切ってそれを楽しむようにしてますね。そしてオーセンティックなものを目指すべき作品のときは、全力を挙げてなるべくリアルに近づける。ケースバイケースで割り切ってますね。

──新幹線の車内のセットで、窓の外にLEDスクリーンで日本の景色を投影して撮影されたとお聞きしました。撮影自体はロサンゼルスだったと思いますが、撮影現場で故郷の日本を感じられるような瞬間はありましたか?

真田:車内の掲示板や、書かれているものも日本語だったので、間違いがないかを確認しつつ、懐かしみました。僕は新幹線をずっとよく使ってたので、東京に住み、学校に行き、京都の撮影所で時代劇を撮る、みたいな時には、例えば一週間のうち二往復するとか、それぐらいの頻度で東京・京都間を往復してたので、すごく僕にとっては身近な存在でした。こちらの人たちが撮るとこういう車両になって、こういう形式になるんだって、楽しみながら、懐かしみながらという感じでしたね。

ブレット・トレイン

──劇中で は、真田さんの日本語のセリフがありました。すごく際立っていて、めちゃくちゃカッコ良かったです。あのセリフは、脚本では英語だったんでしょうか?真田さんがご自身で日本語訳を監修されたのでしょうか?

真田:ええ、英語でまず書かれていて。それからプロダクションが選んだトランスレーターが作った日本語バージョンのセリフも一緒に送られてきて、それを自分のキャラクターに合うよう、語尾などを多少アレンジするような形でしたね。

ブレット・トレイン

──そうなんですね。本作の原作者、伊坂幸太郎さんは日本で非常に有名な作家です。真田さんは今作で伊坂さんとやり取りされたりとか、あるいは作品以前からご存知だったりってことはございましたか。

真田:作品は存じ上げてたんですけれども、直接お話する機会はなくてですね。でも原作も読ませていただいて、映画としての台本・シナリオとの比較もしながら、非常に上手いアレンジをされているなという気がしましたね。世界中のお客さんに向けて国際的なキャストを集め、そのためのアレンジメントというのが非常にうまくされているのかなと。なので原作を読まれた方も、映画で初めてストーリーを知る方も、両方楽しんでいただけるんじゃないかなという気がいたします。

映画『ブレット・トレイン』は2022年9月1日、日本公開。

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Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。