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『バットマン vs スーパーマン』スーパーマンのダークすぎる削除シーン、撮影されていた ― 撮影監督、DC映画再登板は「ないと思う」

映画『バットマンvsスーパーマン:ジャスティスの誕生』のスーパーマン
© 2016 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. TM & © DC Comics

劇場公開から2年以上が経過した今になって、思わぬ新事実が判明だ。
ワーナー・ブラザース&DCコミックス製作の映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)から削除された、スーパーマンの重要な未公開シーンが撮影されていたことがわかった。該当するシーンは、ザック・スナイダー監督が「ダークすぎる」と判断して削除したもの。同作で撮影監督を務めたラリー・フォン氏が明かしている。

注意

この記事には、映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』のネタバレが含まれています。

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生
© 2016 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. TM & © DC Comics

「ダークすぎる」スーパーマンの削除シーンとは

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』の劇場公開直後である2016年4月、米IGNはザック監督にひとつの質問を投げかけている。それは、「母親であるマーサ・ケントをレックス・ルーサーに誘拐されたクラーク・ケント/スーパーマンは、どうしてマーサの助けを聞くことができなかったんでしょう?」というものだった。

これに対して監督は、「スーパーマンが聞き取れるのはメトロポリスからスモールヴィルの範囲くらい」であるとして、さらに街全体の混乱がスーパーマンにマーサの声を聞かせなかったのだと説明している。

「削除したシーンに、マーサをレックスに誘拐されたことを知ったクラークが母親を探すシーンがありました。ちょっとダークすぎるきらいがあったので削除しましたね。ダークサイドを直接的に示していたんです。
つまり、母親を探していると、街全体で起こっている犯罪の悲鳴がすべて聞こえてくる。(クラークが)それらに耳を傾けないよう自分に言い聞かせる展開は気に入っていました。だって、声を聞いていたらキリがないでしょう。スーパーマンとして、自分には介入すべき時とそうでない時があることを知らなければいけない。介入するにせよ、同時にあちこちの場所にはいられない以上、自分が介入するところを選ばなければいけないんです。」

このたび撮影監督のラリー氏が認めたのは、このシーンが現場で実際に撮影されていたことだ。あるユーザーが「このシーンは撮影した、あるいは完成していたんですか?」と尋ねたところ、彼は「覚えているかぎり、少なくとも部分的には撮りました」答えている。

この事実を知ったファンが「いつか見たい」「CGが完成していなくても」という声を寄せているように、このシーンはスーパーマンのキャラクターを解釈する上で非常に重要な場面だったにちがいない。しかし現時点でアルティメット・エディションに入っていないということは、今後も望みは薄いということだろうか?

なおザック監督は『ジャスティス・リーグ』(2017)を途中降板したのち、今後のDC映画でメガホンを再び握る予定はない。『300』(2007)や『ウォッチメン』(2009)、『エンジェル ウォーズ』(2011)でザック監督とタッグを組んできたラリー氏も、同じくDC映画への再登板はなさそうである。とあるファンから「今後のDC映画に参加する可能性はありますか?」と尋ねられると、彼は「わかりませんが、明らかな理由のために(再登板は)ないと思います」述べたのである。いったい何があったんだ……。

映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』ブルーレイ&DVDは現在発売中

Sources: IGN, Larry Fong(1, 2
© 2016 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. TM & © DC Comics

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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