Menu
(0)

Search

『キャプテン・マーベル』今までにわかっていること ─ あらすじ、ヴィラン、主要キャラクター設定など

マーベルのロゴ

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の第21作、映画『キャプテン・マーベル』は、映画『ルーム』(2015)でアカデミー主演女優賞を射止めたブリー・ラーソンを迎えてマーベル・スタジオが挑む本作は、MCU史上初の“女性ヒーロー映画”だ。日本公開は、2018年3月15日(金)に決定した。

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)、『アントマン&ワスプ』(2018)を経て、『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』の直前作となる『キャプテン・マーベル』ではいったい何が描かれるのか? 本記事では物語の基本情報や主要キャラクターの設定など、現時点でわかっていることをお伝えしていきたい。

映画『キャプテン・マーベル』予告編映像

1990年代、型破りのオリジン・ストーリー

『キャプテン・マーベル』の舞台となるのは、1990年代、冷戦が終わったあとの地球。以前明かされていた情報によると、「異星人の2種族による宇宙戦争に地球が巻き込まれる中、キャロル・ダンバースが宇宙最強のヒーローの一人となっていく様子を描く」物語になるという。主人公キャロル・ダンバース/キャプテン・マーベルは、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長をもって「かつて登場しなかったレベルのパワーを持つ」と言わしめる、空を飛べばビームを撃ち、人ならざる怪力も発揮する、いわば“マーベル最強”の能力を有するキャラクターなのだ。

しかし『キャプテン・マーベル』は、“いかにして人間である彼女は最強のヒーローになったか”をストレートに描く作品ではない。米Entertainment Weeklyによれば、本作はヒーローの起源をシンプルに描くオリジン・ストーリーの構造を脱却し、「映画が始まった時点でキャロルは能力を有している」というのである。

 
 
 
 
 
View this post on Instagram

Brieさん(@brielarson)がシェアした投稿

『キャプテン・マーベル』が始まった時点でキャロルは地球での人間生活を捨て去っており、クリー人の惑星ハラ(Hala)にて、精鋭部隊「スターフォース(Starforce)」に加わっている。監督のアンナ・ボーデン&ライアン・フレックによれば、スターフォースは「宇宙における対テロリスト特殊部隊」。地球人としての部分、クリー人としての部分を併せ持つキャロルは、そこでジュード・ロウ演じる指揮官に導かれていくのだった。

しかし突如として、キャロルは地球に舞い戻っている自分に気づく。自分の過去やアイデンティティに疑問を抱えたままのキャロルの前に、見た目を自在に変えることができる緑色のスクラル人たちが現れる。キャロルの宿敵となる彼らは、秘密裏に地球侵略を目論んでいるのだ……。

ちなみに1990年代を舞台とする本作を製作するにあたって、監督をはじめとした製作チームは「わかりやすくてカッコいいアクション映画」を目指すべく、まさに1990年代のアクション映画を参考にしたとのこと。具体例として挙げられているのは『ロボコップ』(1987)や『トータル・リコール』(1990)、『スターシップ・トゥルーパーズ』(1997)、『ターミネーター2』(1991)、『インデペンデンス・デイ』(1996)だ。当時のアクション演出が2019年にどう蘇るかも注目のポイントだろう。

キャプテン・マーベルの強さと能力

原作コミックにおけるキャプテン・マーベルことキャロル・ダンバースは、クリー人の遺伝子を引くハイブリッド。その能力はDCコミックスのスーパーマンに似ており、超人的な筋力やスピード、スタミナ、耐久力ほか、飛行能力も備える。また、“第七感”と呼ばれる限定的な予知能力も。これは完全に信頼できる予知でもなければ、突然作動するランダム的な能力だ。

キャロルの筋肉は通常の人間に比べて疲労毒素を生成しにくい。体内組織がはるかに強靭なため、物理的な傷害耐性にも優れており、たとえば銃弾、衝撃波、高所からの落下、極度の高温や圧力、エネルギー爆発にも耐えることができる。ほか、クリー人の生理機能により、多くの毒物への免疫も持っている。

また、空や真空の宇宙空間での高速飛行も可能。最高速度は不明だが、音速の3倍の速度で数時間飛行することもできるという。

映画版では、これまでのMCUのいずれにもなかった圧倒的な強さを見せてくれるはずだ。マーベル最強クラスと呼ばれるキャプテン・マーベルの能力はどのように映像化されるのか、そして『アベンジャーズ4』で迎える対サノス戦にいかなる切り札として登場するのか、期待したい。

これまでのMCU版キャプテン・マーベル

注意

このセクションには、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のネタバレが含まれています。

2014年に単独映画化が発表されて以来、マーベル映画ファンの注目の的となっていたキャプテン・マーベルは、2018年の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で初めてMCU内での存在が示唆される。

6つのインフィニティ・ストーンを全て揃えたタイタンの帝王サノスにより、全銀河系の生命体の半数が消える頃、市街地で車を走らせるニック・フューリーとマリア・ヒルは異様な光景を目にする。運転手の消えた車やヘリコプターが次々と事故を起こし、通りは混沌状態となっていたのである。すぐにコード・レッドを発令するニックだが、その背後でマリア・ヒルの身体が灰になって消えていった。極限状態を察知したニックは、急ぎ車内のバッグから小さな通信デバイスを取り出す。しかし最悪なことに、デバイスを手にしたニックの身体もインフィニティ・ストーンの無情さに吹かれて消えてしまった。

その場に落ちたデバイスは、どこかに信号を送っているようだ。少し経ち、小さな画面に頼もしく表示されたのは、キャプテン・マーベルを表すマークだった…。

『キャプテン・マーベル』主なキャラクター/キャスト

キャロル・ダンバース/キャプテン・マーベル(ブリー・ラーソン)

 
 
 
 
 
View this post on Instagram

Marvel Entertainmentさん(@marvel)がシェアした投稿

物語の主人公キャロル・ダンバース/キャプテン・マーベルは、マーベル屈指の能力を有する“最強のヒーロー”。しかし映画版では、なぜ自分がそのような能力を得ているのか、その理由に気づいていないのかもしれない。キャプテン・マーベルになる以前のキャロルは優秀な空軍のパイロットだった。ブリーは役づくりのため、実際のパイロットたちのリサーチに長い時間を費やしたという。

ブリーはキャロル・ダンバースという人物を「どうしても自分らしくあってしまう」性格だと説明する。「攻撃的だったり、短気だったり、少し出しゃばりだったり、大胆だったり。すぐに物事に飛びつくところがあって、それが戦いの中で優れた成果を出すことに繋がっているんですけど。だって彼女は初めての存在なので、いつも順番待ちをするわけじゃありませんから。でも、順番待ちをしないことが欠陥でもあるんです。」

MCU史上初の女性監督となるアンナ・ボーデンは、キャロル・ダンバース/キャプテン・マーベルを「完璧なスーパーヒーローでも、別世界の人物でも、神のようなものと繋がっているキャラクターでもありません」と強調する。「彼女を特別にするのは、彼女が本当に人間らしいこと。愉快な人だけど、いつも良いジョークを言うわけじゃない。頑固で向こう見ずで、常に確実な決断を下すことはないんです。それでも彼女の中には大きなハートと人間らしさ、そしてだらしなさがあるんですよ。」

女優 ブリー・ラーソン

『キングコング:髑髏島の巨神』ジャパン・プレミア レッドカーペットにて。©THE RIVER

キャプテン・マーベル/キャロル・ダンバースを演じる女優はブリー・ラーソン。1989年10月1日生まれ、カリフォルニア州出身のフランス系アメリカ人だ。2015年の『ルーム』では、監禁状態から幼い息子と共に脱出を図る母親役を演じ、第88回アカデミー賞主演女優賞に輝く。2017年の『キングコング:髑髏島の巨神』では主要キャストのメイソン・ウィーバーとして出演、今作ジャパン・プレミアでは来日も果たした。このモンスター映画大作では、『アベンジャーズ』シリーズではロキ役として知られるトム・ヒドルストンほか、ニック・フューリー役のサミュエル・L・ジャクソンとの共演も果たしている。

スターフォースの指揮官(ジュード・ロウ)

クリー人の精鋭部隊「スターフォース(Starforce)」の指揮官を演じるのは、ロバート・ダウニー・Jr.版『シャーロック・ホームズ』シリーズなどで知られるジュード・ロウ。この役柄については、2018年9月現在、具体的な設定は明かされていない。ただしキャロルを導く人物でありながら、彼女を同時に「長年温めてきた計画」だとも捉えているそう。ただの指導者では終わらなさそうだ。

ジュードによると、スターフォースの指揮官はキャプテン・マーベルの能力を「神から授かったものであり、彼女は能力をコントロールする方法を学ばなければならない」と考えているという。「映画全体に、“感情をコントロールすることを学ぶ、自分の能力の使い方を学ぶ”というモチーフがありますね。」

スクラル人のリーダー、タロス(ベン・メンデルソーン)

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)や『レディ・プレイヤー1』(2018)で悪役を演じたベン・メンデルソーンは、キャプテン・マーベルの宿敵であるスクラル人のリーダー、タロス(Talos)役を演じる。スクラル人は緑色のエイリアンでありながら、その見た目を自在に変化させる能力の持ち主だ。ベン演じるタロスは、人間の姿でS.H.I.E.L.D.に潜り込んでいるという“もう一つの顔”を持つ。ベンいわく、「ただ緑色でいるのも楽じゃない」のだとか…。

ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)

1990年代を舞台とする『キャプテン・マーベル』には、まだ片目を失う以前のニック・フューリーが現れる。のちにアベンジャーズを率いるニックだが、本作の時点ではスーパーヒーローに会ったこともない「しがないS.H.I.E.L.D.の事務職員」ともいうべき役職なのだとか。
以前、サミュエルは本作のニックについて「冷戦が終わって、自分にとって最良の時期は過ぎたと思っている」と語っていた。そんなニックとキャロルが出会うと、いったい何が起こるのか。そして、どんな出来事がニックをアベンジャーズ結成へと導くのだろう?

 
 
 
 
 
View this post on Instagram

Samuel L Jacksonさん(@samuelljackson)がシェアした投稿

なおサミュエルは、『キャプテン・マーベル』では全編デジタル処理で容姿を25年ぶん若返らせて登場。公開された本編写真では、そのあまりに見事な“若返り”に世界中の映画ファンが驚愕。サミュエル自身も「思っていた以上にスゴい」とコメントしている。

フィル・コールソン(クラーク・グレッグ)

MCUの黎明期を支えたS.H.I.E.L.D.のエージェント、フィル・コールソンが『キャプテン・マーベル』でファン待望のスクリーン復帰を果たす。『アベンジャーズ』(2012)でロキに殺されたのち、ひっそりと復活してドラマ「エージェント・オブ・シールド」(2013-)で活躍しているが、1990年代を舞台とする本作ではS.H.I.E.L.D.に入ったばかりの新人という設定。ニック役のサミュエルと同じく、おそらくデジタル処理で大幅に若返っての登場となるだろう。ちなみに演じるクラーク・グレッグによれば、『キャプテン・マーベル』では、フューリーとコールソンの「運命的な出会い」が描かれることになるとか……。

クリー人たち

『キャプテン・マーベル』には、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)に登場したクリー人、ロナン(リー・ペイス)コラス(ジャイモン・フンスー)が再登場する。ロナンの詳しい設定は不明だが、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』当時とは異なり、1990年代の時点では「クリー人の社会において高い地位にある人物」だという。一方、コラスはキャロルの所属する「スターフォース」の一員だという設定。二人にどんな変化が訪れるのかも、MCUファンとしては注目すべきポイントといえそうだ。

なお、同じく「スターフォース」の一員として登場する新キャラクターがミン・エルバである。こちらも役柄の詳細は不明だが、演じるのはドラマ「ヒューマンズ」(2015-)や映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(2016)、『クレイジー・リッチ!』(2018)のアジア系女優ジェンマ・チャン。本編での活躍を楽しみにしておこう。

マリア・ランボー(ラッシャーナ・リンチ)

Entertainment Weeklyでは、『キャプテン・マーベル』で初登場するキャロルの友人にして、空軍で活躍する第一線のパイロット、マリア・ランボーが紹介されている。演じるのはリリー・ジェームズ主演『ファスト・ガールズ』(2012)などのラッシャーナ・リンチ。おそらくキーパーソンになりそうだが、娘を持つシングルマザーであるという設定に注目だ。なぜならコミックに登場するマリアの娘モニカ・ランボーは“2代目キャプテン・マーベル”なのである…!

『キャプテン・マーベル』製作費

2018年9月時点で、本作『キャプテン・マーベル』の製作費は1億5,200万ドル(推定)と伝えられている。これはDC映画ユニバースの女性ヒーロー映画『ワンダーウーマン』(2017)と同規模とあって、それゆえに『キャプテン・マーベル』の興行収入が『ワンダーウーマン』の総興行成績8億2,184万ドルにどこまで迫れるかには注目が集まりそうだ。

『キャプテン・マーベル』主な出演者・キャスト、スタッフ

主な出演者

  • ブリー・ラーソン……キャロル・ダンバース/キャプテン・マーベル
  • ジュード・ロウ……スターフォースの指揮官(名前不詳)
  • ベン・メンデルソーン……タロス
  • サミュエル・L・ジャクソン……ニック・フューリー
  • クラーク・グレッグ……フィル・コールソン
  • リー・ペイス……ロナン
  • ジャイモン・フンスー……コラス
  • ジェンマ・チャン……ミン・エルバ
  • ラッシャーナ・リンチ……マリア・ランボー

主なスタッフ

  • 監督:アンナ・ボーデン&ライアン・フレック
  • 脚本:メグ・レフォーヴ、ニコール・パールマン、ジェネバ・ロバートソン=ドゥウォレット、リズ・フラハイヴ、カーリー・メンチ、アンナ・ボーデン、ライアン・フレック
  • 製作:ケヴィン・ファイギ
  • 音楽……ピナール・トプラク
  • 撮影監督……ベン・デイヴィス
  • 美術監督……アンディ・ニコルソン

映画『キャプテン・マーベル』は2019年3月8日(金)に米国公開、3月15日(金)に日本公開予定。

Sources: EW(1, 2),Fandom

Writer

アバター画像
THE RIVER編集部THE RIVER

THE RIVER編集部スタッフが選りすぐりの情報をお届けします。お問い合わせは info@theriver.jp まで。