移民の少年の人生を変えたのは、スプリングスティーンの音楽だった ─ 青春映画『カセットテープ・ダイアリーズ』公開決定

1987年、イギリス。田舎町に暮らすパキスタン移民の少年の人生を変えたのは、“ボス”ことブルース・スプリングスティーンの音楽だった。2019年のサンダンス映画祭で話題を呼んだ映画『Blinded by the light(原題)』が、邦題『カセットテープ・ダイアリーズ』として2020年4月17日(金)より全国公開されることが決定。あわせて場面写真も到着した。
イギリスの町ルートンで暮らすパキスタン系の高校生ジャベド。音楽と詩を書くことが好きな彼は、閉鎖的な町で受ける人種差別や、保守的な親に価値観を押し付けられる鬱屈とした生活から抜け出したくてたまらない。そんな時、モヤモヤをすべてぶっ飛ばしてくれるブルース・スプリングスティーンの音楽と出会ったことから、ジャベドの人生は変わり始める……。

公開された場面写真では、ジャベド(ヴィヴェイク・カルラ)がガールフレンドのイライザ(ネル・ウィリアムズ)とウォークマンを聴いている瑞々しいツーショットや、部屋一面に貼られたスプリングスティーンのポスターを背にして詩を書く姿が捉えられている。スプリングスティーンの音楽と出会った衝撃を、アーカイブ映像と歌詞を建物に映し出して表現したシーンも印象的だ。また本作には、『1917 命をかけた伝令』(2020年2月14日公開)や「ゲーム・オブ・スローンズ」で注目を浴びているディーン=チャールズ・チャップマンもジャベドの幼なじみマット役で出演し、80年代のファッションに身を包んで登場する。

2019年のサンダンス映画祭でプレミア上映され、観客と評論家からも大絶賛された本作は、英The Guardianにて定評のあるジャーナリスト、サルフラズ・マンズールの回顧録「Greetings from Bury Park: Race, Religion and Rock N’ Roll(原題)」を基とする青春音楽ドラマ。サッチャー政権(当時)の影響による移民排斥運動など、イギリス国内の問題が軽やかなストーリーに盛り込まれている。偏見や父親との確執、友情、恋愛、そして将来の夢。あらゆる壁が立ちはだかる中、懸命に前へ進もうとするティーンの心情を爽やかに描いたのは、『ベッカムに恋して』(2002)のグリンダ・チャーダ監督だ。






映画『カセットテープ・ダイアリーズ』は2020年4月17日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー。