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中国の映画館、再び封鎖 ─ 新型コロナウイルスの再流行を危惧か

※画像はイメージです Photo by Macau Photo Agency on Unsplash

新型コロナウイルス(COVID-19)の流行の発端となった中国において、国内全土の映画館が再び封鎖されることがわかった。米DeadlineVarietyが報じている。

中国では2020年1月下旬より映画館が閉鎖されていたが、流行が収束の傾向にあることから、政府や自治体の承認を受け、3月中旬から一部の映画館が再オープンしていた。流行のピーク時にも影響が少なかった地域を中心に、およそ500館が営業を再開しており、3月28日(現地時間)には上海で205館が再オープンを迎える予定だったが、直前に政府が再封鎖の判断を下したことになる。

報道によれば、中国の国家電影局(国家映画局)は、すでに国内全土の映画館に再封鎖を求めたとのこと。正確な理由は明らかになっていないが、新型コロナウイルスの再流行を危惧したものとみられる。中国では3月25日、最も多くの感染者を出した武漢を含む湖北省でも封鎖が解除されていたが、翌26日には、国内で新たに55人の感染者が確認されていた。うち54人は海外からの渡航者だったことから、中国政府は再びの感染拡大を懸念し、海外からの入国を禁じる措置に踏み切っている。

中国全土で再オープンとなっていた映画館の割合は全体の約4.5%。大手映画館チェーンは営業を再開しておらず、各映画館の成績も好ましいものとは言えなかったというが、映画業界は4~5月の“復活”を目指して動き始めていた。『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』(2017)や『流転の地球』(2019)など国内の旧作映画を皮切りに、今後は『アベンジャーズ』4部作の一挙再上映や『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001)4Kレストア版の3D上映をはじめ、『1917 命をかけた伝令』や『ドクター・ドリトル』『フォードvsフェラーリ』『ジョジョ・ラビット』など、ハリウッドの人気作品も公開される見込みだったのだ。

今回の再閉鎖のあと、改めて映画館の営業再開が認められる時期は不明。再オープンの動きが始まった頃から、多くの映画館は4月下旬まで営業を再開できないとの予測もなされていたが、もはやすべてが未知数だ。

希望的なニュースもありましたが…

Sources: Deadline, Variety, BBC

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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