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『カモン カモン』ホアキン・フェニックスが甥っ子に読み聞かせ、本編映像が公開 ─ 質問攻めでタジタジに

カモン カモン
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ホアキン・フェニックス主演、A24製作による映画『カモン カモン』が、2022年4月22日(金)よりついに日本公開となった。この度、『オズの魔法使い』を読み聞かせ、子供の質問攻めにたじろぐフェニックスの優しくてピュアな“素”を感じる本編映像が到着している。

ニューヨークを拠点に全米各地を取材して回るラジオジャーナリストのジョニー(ホアキン・フェニックス)は、妹が家を留守にする数日間、9歳の甥・ジェシー(ウディ・ノーマン)の面倒を見るためにロサンゼルスに飛ぶ。それは彼にとって、子育ての厳しさを味わうと同時に、驚きに満ち溢れたかけがえのない体験となる。それぞれの孤独を抱えたふたりは、ぶつかりながらも真正面から向き合うことによって、新たな絆を見出していく。

本編映像は、ジョニーがジェシーを寝かしつけようと『オズの魔法使い』を読み聞かせるところから始まる。ジョニーの読み聞かせを遮って「なぜ結婚してないの?」と唐突に尋ねるジェシー。ジョニーは、別れた彼女の名前を出し「ルイーザと長いこと一緒だった」と答える。読み聞かせを再開するが、ジェシーは再び「好きだった?」と訊く。「今でも好きだ」とジョニー。間髪入れずに「じゃなぜ別れたの?」とジェシーの質問は続く。

答えに困ったジョニーは、間をあけて「分からない」と呟き、何とか本を読み進めようとするが、納得していないのか反応のないジェシーの態度に観念したかのように「僕が決めたことじゃない」と、眼鏡を額に持っていき語り始める。「たぶん…愛し合って、そしてまだ愛し合っていても、お互いへの愛を言葉にするのは難しい。やがてお互いを見つめて、こんなふうに思う。“なぜなんだ?”。君は経験ないだろうけど、いつか分かる。仕方のないことさ」。眼鏡を掛けなおし、読み聞かせを再開しようとすると、ようやくジェシーは目を眠りにつくのだった。

『ジョーカー』(2019)の狂気のイメージから一転、子供からの質問攻めにたじろぎながらも、優しく真摯に答えようとする、まるでフェニックスの“素”を垣間見ることができるワンシーン。フェニックスは、撮影前に「自然でリアルに見えることを目標としました。しかし、自然な演技をしている、というものにはしたくなかったんです」と決めていた。そんな中で、ジェシー役のウディ・ノーマンの存在が大きかったと話す。「ウディがどうやればいいのかという例となり、毎日僕の目の前にいてくれました。僕にとって大事だったのは、ウディのやっていることをしっかりと聴いて、彼のやったことを受けて反応するということだったんですよ」。フェニックスの素朴で自然体な演技に注目だ。

また、この読み聞かせシーンで『オズの魔法使い』が選ばれたのには、ちょっとした裏話があった。著作権があるものだと使用料がかかってしまうため、パブリックドメインの『オズの魔法使い』が使われたのだ。一方で、『オズの魔法使い』と『カモン カモン』には共通点があり、マイク・ミルズ監督は「どちらも主人公が旅路の中で自分を発見していくロードムービーの側面があるんですよね。その繋がりに気がついて、撮影の直前にこの本を使うことを決めたんです。撮る側が感性を磨きさえすれば、魔法のような機会を引き寄せることができると思っています。本当にたまたまだったんですけど、『オズの魔法使い』を選んだことも映画のマジックが効いたと思っていますよ」と振り返っている。

『カモン カモン』は公開中。

予告編はこちらから

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THE RIVER編集部THE RIVER

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