中国で『リメンバー・ミー』上映禁止、しかし検閲官が大感動して上映OKに

中国では国家新聞出版ラジオ映画テレビ総局(SAPPRFT)が定める規定により、幽霊が登場する映画の上映が原則禁止されている。しかし、厳格な検閲をスルリと通り抜けて、見事上映が決定した“幽霊”映画もある。ディズニー&ピクサーによる2017年の映画『リメンバー・ミー』だ。
『リメンバー・ミー』ではメキシコを舞台に、人間が死後に行き着く“死者の国”で主人公の少年・ミゲルが経験する温かい家族の物語が描かれる。劇中では、幽霊たちがわんさか登場。そのため中国では、規定に則り上映は行われないものとされていた。
ところが米Forbesによれば、あることをきっかけに『リメンバー・ミー』の上映禁止が覆ったのだという。なんとSAPPRFTの検閲官たちが映画を鑑賞したところ、「その多くが映画の温かみとハッピーエンディングに感動してしまった」というのだ。検閲官たちは当局から定められたルールを破り、中国での上映にゴーサインを出したのだった。
『リメンバー・ミー』では、歌うことを禁止された家に生まれた音楽好きの少年ミゲルが、死者の国で家族にまつわる驚きの事実を知ることになる。高齢により記憶を失いかけ言葉も話せなくなってしまったひいおばあちゃんのママ・ココとミゲルの感動のラストシーンには、多くの観客が涙したことだろう。

ともあれ結果的に、『リメンバー・ミー』は中国で大ヒットを記録。人気の勢いは本国アメリカをも凌ぐほどで、公開4週目までの興行収入額で比較すると中国のほうが300万ドル以上多かったという。中国におけるディズニー&ピクサー作品でも現時点まで歴代No.1の興収記録を誇っている。
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