Menu
(0)

Search

『スパイダーマン:スパイダーバース』チーム最新作『コネクテッド』米予告編 ─ デコボコ家族vsロボットの暴走、鮮やかなアニメ表現で描く

https://www.youtube.com/watch?v=toBGv7yvIV8

『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)のフィル・ロード&クリス・ミラーが、ふたたび革新的なアニメーション映画を世界に突きつける。米ソニー・ピクチャーズの新作アニメーション映画『コネクテッド(原題:Connected)』より米国版予告編が公開された。

映画オタクの主人公ケイティ・ミッチェルは、念願の映画学校に合格し、人生の新たなステップに進もうとしているところ。ところが、自然を愛する父親リックによって、ケイティの計画は狂い始める。リックはケイティを遠く離れた学校まで一家全員で送り届け、家族の絆を深めようとしていたのだ。かくしてケイティとリック、ポジティブな母親リンダ、変わり者の弟アーロン、そして愛犬モンチーは家族旅行に出発するが、そんな中、世界的な技術障害が発生。電話や家電製品、革新的なパーソナルロボットが世界を乗っ取ろうと動き出したのだ。ミッチェル一家はフレンドリーなロボット2体に助けられながら、家族の問題を乗り越え、世界を救うために団結せねばならない…!

公開された予告編では、父親リックがホームビデオを見つめ、幼かったころのケイティを回想している。「ケイティは小さな友達だった。自然が好きで、ハイキングに行き、水切りをして。俺たちはちゃんと繋がっていた」。ビデオの中では、バスを背景に、幼いケイティがリックに「行きたくないよ」と泣きついている。ところが時は流れ、ケイティは大学進学のため自宅を離れようとしていた。ケイティにカメラを向けられ、リックは「カメラなんて使わないほうが、もっといい体験になる」と口にするが、ケイティは「父さん、これが私の体験なの」と一言。

ケイティが自宅を離れる前夜、リックはやけに力が入っている。「10秒だけ家族でアイコンタクトしよう、始めるぞ、携帯を置いて。まばたきはしていいんだぞ、アイコンタクトなんだから」。スマホを机に置いたアーロンはぶるぶる震えている。かたや、自身の“さよならビデオ”を作ったケイティがテーブルの上にパソコンを置くと、リックは「テーブルに画面はナシ」と一言。ケイティとリックはパソコンを取り合い、ついには画面にヒビを入れてしまう。「父さん、だから私は出て行きたいんだよ」。

けれどもリックはめげなかった。ケイティが目覚めると、家族が出かける準備をしていたのだ。「飛行機のチケットはキャンセルしたぞ。お前を学校まで送っていこう、家族でアメリカ横断だ!」。絶叫するケイティだったが、いざ出発すると家族はなんとなく仲良しである。そんな中、ケイティとアーロンは、ある最新テクノロジーの発表をスマホ越しに見ていた。ヘルプロボット「PAL」だ。

しかしこれをきっかけに、世界には脅威が到来する。無数のPALが空を飛び、スーパーヒーロー着地を決めた一体が「こんにちは、人類」と挨拶すれば、トースターが焼き上げるトーストには「UR TOAST(お前たちはおしまいだ)」のメッセージ。自販機からは缶ジュースが超高速で射出され、ウォシュレットは人を吹き飛ばす。「テクノロジーの反乱だ、ロボットが街をうろついてる」。しかしロボットにも、パグ犬のモンチーを正式に認識することはできない模様……。

「私たちはずっとヘンテコだった。だから私たちは最高なんだ。世界を救ってもいいくらいヘンテコなのかも」。なぜかケイティが一人で空に舞い上がり、一家の車も空を飛ぶ。映像の最後には、一家が手を取り合う場面も収められた。

『スパイダーバース』の仕掛け人であるフィル&クリスが本作で描くのは、ありふれた家族のロードトリップと、テクノロジーの暴走がもたらす“黙示録もの”の融合だ。本作でもフィル&クリスは製作総指揮を務めており、監督・脚本は「怪奇ゾーン グラビティフォールズ」などのマイケル・リアンダが担当している。『スパイダーバース』のために開発された最新技術は本作にも活用され、予告編の時点で、すでにあらゆるスタイルが織り交ぜられたアニメーションの一端を観ることができる。さて、本編ではどこまでの飛躍を見せてくれることだろうか。

主人公ケイティ役はコメディアン・女優のアビ・ヤコブソン、父親リック役は『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』(2008)などのダニー・マクブライド、母親リンダ役は『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』(2011)マーヤ・ルドルフ。弟アーロン役はリアンダ監督が演じ、発明家マーク・ボウマン役を『ライオン・キング』(2019)エリック・アンドレ、PALの声を『女王陛下のお気に入り』(2018)オリヴィア・コールマンが務める。

映画『Connected(原題)』は2020年9月18日に米国公開予定

あわせて読みたい

Source: Collider

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。