Netflixドラマ『ダーマー』好発進、全米を震撼させたシリアルキラー描く ─ 被害者家族から批判の声も

Netflixの新ドラマシリーズ『『ダーマー』モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』が2022年9月21日の配信開始から初の週末を経て、期間中の視聴者数記録でトップに躍り出た。Twitterエンゲージメントでは918,000を獲得し、話題となっている旨を米Varietyが報じている。
ジェフリー・ダーマーは、1978年から1991年にかけて、主にオハイオ州やウィスコンシン州で17人の青少年を絞殺し、その後に屍姦、死体切断、人肉食を行った連続殺人鬼。「ミルウォーキーの食人鬼」と呼ばれ、1994年にコロンビア連邦刑務所のシャワールームで収容者に撲殺された。テッド・バンディやジョン・ゲイシーと並んで米犯罪史に残るシリアルキラーはこれまでも数々映像作品が製作されており、2002年の映画『ジェフリー・ダーマー』ではジェレミー・レナーがダーマーを演じた。Netflixは今回のドラマシリーズとほぼ同タイミングでドキュメンタリー作品『殺人鬼との対談: ジェフリー・ダーマーの場合』を配信開始している。
製作総指揮を務めるのは『glee/グリー』、『アメリカン・ホラー・ストーリー』シリーズで知られ、エミー賞にも輝いたライアン・マーフィー。『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』(2018)でヴェルサーチの創始者ジャンニ・ヴェルサーチ殺害事件を描いたドラマの名手が再び実在の事件の実写化を手がけている。
ダーマーを演じるのは、マーフィーの『アメリカン・ホラー・ストーリー』シリーズにも出演し、『X-MEN』シリーズのクイックシルバー役で一躍有名となったエヴァン・ピーターズ。『アメリカン・アニマルズ』(2018)「メア・オブ・イーストタウン/ある殺人事件の真実」(2021)などで活躍の幅を広げている実力派俳優だ。
ダーマ―が実際に犯してきた犯行と、連続殺人を看過していたミルウォーキー警察当局及びアメリカ社会の問題点が描かれるストーリーが話題を集めている一方で、製作サイドが被害者家族に作品について連絡していなかったことで批判の声も上がっている。ダーマーの犠牲となった一人、エロール・リンゼイの妹リタ・イザベルは「Netflixは私たちが製作について気にするか、どう思うか一切訊いてきませんでした。私はもう大人だけど被害者には子どもだって孫だっているんです。もし遺族に対して何らかの形でお金を還元するなりしてくれたら、ここまで不快とも軽率とも感じなかったでしょう」とコメントしている。
この発言を機にTwitterでは「ジェフリー・ダーマーを美化しないで」などの声が挙がっている。Netflix側の対応にも注目が集まる。
『『ダーマー』モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』はNetflixで現在配信中。
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Source:Variety