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『ダークナイト』ジョーカーに口を切られた男・ギャンボル、「その後」も描かれる計画あった

ダークナイト
© Warner Bros. Entertainment, Inc.

クリストファー・ノーラン監督作品『ダークナイト』(2008)で、ヒース・レジャー演じるジョーカーに口を切り裂かれてしまったマフィアのひとり、ギャンボル。演じたマイケル・ジェイ・ホワイトによると、本来は“その後”の姿も描かれるはずだったとか……? 製作から約12年を経て、思わぬエピソードが語られている。

『ダークナイト』でジョーカーに(果敢にも)対峙したギャンボルは、ジョーカーによる銀行強盗によって隠し資金が明るみに出たことで、突如として窮地に追い込まれたマフィアの一員。彼らの前に現れたジョーカーは、バットマンを殺すべく巨額の報酬を要求するが、ギャンボルはこれに怒ってジョーカーの捕獲を考える。ところが自らの死亡を偽ってギャンボル一味を”逆襲撃”したジョーカーは、顔に刻まれた傷跡の理由を語りながら、静かにギャンボルの口をナイフで切り裂く。

ギャンボル役のホワイトは、米CBR.comの取材にて「ギャンボルは死んだんでしょうか? あれ以上に出番はありましたか?」との質問を受け、「あれで計画通りです。顔を切られることになっていた、それが全てでした」と述べている。「今でもあれは一体なんだったのかと考えられる、これが映画に出ることの素晴らしさですね」。

もっとも、ホワイトはギャンボルに“その後”の計画があったことも同時に認めている。顔が切られることが「全てだった」と言いつつも、『ダークナイト』のギャンボルには「続きがあるはずだった」とも語られているのだ。

「もしキャラクターが死ぬ計画だったにせよ、クリストファー・ノーランという人は、優れたストーリーテリングである以上は(その死を)明らかなものとして描くでしょう。僕が考えるに、ヒース・レジャーの不幸を受けて、彼の演技を保存するために変更が生じたのかもしれません。ギャンボルに予定されていた最後はカットされたのだと思います。」

ホワイトが言及している通り、ジョーカー役のヒース・レジャーは『ダークナイト』の完成を待たずにこの世を去った。本作でヒースはアカデミー賞の助演男優賞を受賞しているが、ギャンボルを相手にした“ジョーク”のくだりはジョーカー役を代表する、すなわちヒースのキャリアを代表する演技のひとつだ。あくまでホワイトの推測だが、ノーランはヒースの演技を本編に残すべく、ギャンボルの登場シーンを調整したのかもしれない。この口ぶりからすると、どうやら“ギャンボルの最後”も撮影済みだったとみられるが……。

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Source: CBR.com

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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