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『デッドプール2』ケーブルのビジュアル解禁!腰のテディベアが意味するものは?

デッドプール
© Twentieth Century Fox Film Corporation 写真:ゼータ イメージ

映画『デッドプール』(2016)の続編『デッドプール2(仮題)』より、ジョシュ・ブローリン扮するネイサン・サマーズ/ケーブルのビジュアルが初めて公開された。

これは主演・製作を兼任するライアン・レイノルズのTwitterに掲載されたもので、その後ブローリンも自身のInstagramに同じ写真を投稿。その驚くべきクオリティと再現度には早くも世界中からの注目が集まっており、レイノルズの投稿は4万件以上リツイートされ、さらに10万件以上の「いいね」が集まっている(2017年8月8日12時現在)。

そもそも『デッドプール2』のケーブル役には候補者としてあらゆる俳優の名前がささやかれ、そのたびにファンたちはあらゆる反応を見せてきたのだった。それほどまでに人気のキャラクターとあって、そのビジュアルには否応なく高いハードルが設けられていた。
しかしこの写真が投稿されるやいなや、アメリカをはじめとした全世界のコミック・ファンは熱狂。コミックのアートに忠実なだけでなく、無精髭や傷跡、ファッションにいたるまで“生身であること”が最大限に生かされたビジュアルには絶賛の声が集まった。これには、ケーブルの“生みの親”であるライター/アーティストのロブ・リーフェルド氏も「最高だよ![中略]ジョシュがケーブルで本当にうれしいし、素晴らしいし、興奮してる」と賛辞を送っている。

ちなみに本作でメガホンを取るデヴィッド・リーチ監督は、以前ケーブルのオリジン・ストーリーを新解釈で描くことを示唆していた。どこまでの変更が行われるのかは定かではないが、レイノルズが「未来からやってくる」という表現を使っているあたり、その“大元の設定”はそのまま踏襲されることになりそうだ。

腰のテディベア、その意味は

しかし今回公開されたビジュアルには、“気になるポイント”がひとつだけ用意されている。腰のベルトから下がっているテディベアだ。なぜケーブルがテディベアを携えているのか? そこにはどんな意味があるのか? すでに推測合戦が始まっているので、いくつかの説をご紹介しよう。

1.幼少期の持ち物説

ネイサン・サマーズ/ケーブルは、映画『X-MEN』シリーズにも登場しているスコット・サマーズ/サイクロプスと、ジーン・グレイのクローンであるマデリーン・プライアーの間に生まれた息子という存在だ。幼いころにミュータント・アポカリプスに狙われた彼は、テクノ・オーガニック・ウイルスに感染し、はるか未来に送られてそこで成長している。
テディベアを持っている理由として推測されている説のひとつは、これはケーブルが幼少期に父親ないし母親から預かったもので、それを大人になった今でも大切に持っているのではないか……というものだ。デッドプールがユニコーンのぬいぐるみを持っていたように、「これがなければ眠れない」といった類のものだという説もある。

2.娘ホープ・サマーズが登場する説

コミックで2005年に描かれたクロスオーバー・ストーリー「ハウス・オブ・M」では、スカーレット・ウィッチが「ミュータントは消えてしまえ(No more mutant.)」と口にしたことでミュータントの数が地球上から激減してしまう。その後、初めて誕生したミュータントの存在が描かれたのが2007年のクロスオーバー・ストーリーが「X-MEN:メサイア・コンプレックス」だ。この物語でミュータントの赤子として生まれるのがホープという名の女の子である。
ミュータントの根絶を目指す集団「ピューリファイアーズ」がホープを狙うなか、ケーブルはホープを守って戦い、最後にはともに未来へと脱出する。その後サマーズという名前を与え、娘として戦い方や生き方を教えたケーブルは、ホープとともに現在に戻ってくるのである。すなわちテディベアはケーブル自身のものではなくホープのものではないか、という説だ。

非常にドラマティックで優れたストーリーゆえに、採用すればケーブルの人物造形にも大きな深みが出るところだが、問題は『デッドプール2』でケーブルのオリジンを描いた上にホープとのエピソードを描くことができるのか、という点だ。ただでさえ本作の主人公はデッドプールであり、ケーブルのオリジンをすべて描くことはできないと監督が語っている状況で、ホープまで登場させるなんてことが可能なのだろうか?
あるいはスクリーンにホープが登場する場合、テディベアはその伏線にすぎないという見方もできそうだ。のちにケーブルを主役とした映画が作られる、あるいは『X-MEN:ダーク・フェニックス(原題:X-MEN: Dark Phoenix)』で何らかの動きがある、という可能性もゼロではない。しかしそれにしても情報過多ではないか……。

3.デッドプールからもらった or 奪った説

そんな中、比較的有力な説がひとつある。米CinemaBlendがケーブルの“生みの親”であるロブ・リーフェルド氏に取材したところ、リーフェルド氏はテディベアの秘密をこう語ったというのだ。

「デッドプールからもらったんだよ」

“もらった”というのが正当な手続きによるものなのか、それともケーブルがぶん取ったものなのかはわからない。またCinemaBlendによると、リーフェルド氏が『デッドプール2』についてどこまで知っているのかも不明瞭だという。したがってこの説が真実かどうかもわからないのだが……物語のプロットや、デッドプール&ケーブルの関係性を描くという面から考えると、この説が“ありうる”線なのではないかと思われる。

映画『デッドプール2(仮題)』は2018年6月1日より米国公開予定
それにしてもサノスもケーブルもこの作り込みで演じちゃうジョシュ・ブローリンっていったい……。

Sources: http://www.hollywoodreporter.com/heat-vision/deadpool-2-josh-brolin-cable-photos-make-rob-liefeld-very-happy-1027380
http://www.hollywoodreporter.com/heat-vision/deadpool-2-why-cable-has-a-bear-first-josh-brolin-photo-1027332
http://comicbook.com/marvel/2017/08/07/deadpool-2-cable-hope-summers-x-men-movies/
http://screenrant.com/deadpool-2-cable-teddy-bear-hope-summers-x-men-connection/
http://www.cinemablend.com/news/1689359/whats-the-deal-with-cables-teddy-bear-in-that-deadpool-2-photo
© Twentieth Century Fox Film Corporation 写真:ゼータ イメージ

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。