デッドプールが秘めた絶望を隠すために被っている、もう1つのマスクとは

映画『デッドプール』感想・レビュー

X-MENシリーズのスピンオフ
デッドプールの誕生を描いた作品だ。
2009年公開の『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』にも実は登場していたデッドプールですが、あの頃のデッドプールは忘れていいと思います。

元傭兵のウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズ)は、そのスキルを活かし 悪い奴らを懲らしめ金を稼ぐ生活を送っていた。
ある晩出逢った娼婦のヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)と恋に落ち 結婚を誓い合った矢先、ウェイドの身体にガンが見つかる。
ヴァネッサとの未来のため 末期ガンを治せるという怪しい男の誘いに乗るウェイドだが、人間をミュータント化させる非人道的な実験に利用されてしまう。
実験の果てにガンをも打ち消す不死の肉体を得るが、その全身は皮膚が醜くただれてしまっていた。
ヴァネッサに素顔を晒す勇気のないウェイドは、デッドプールとして 自分の身体を弄んだフランシス(エド・スクライン)を見つけ出し 元の姿を取り戻そうとする。

原作コミックにおいて元々デッドプールが持っている能力設定であるが、彼の行動は規格外 ルール無用!

通称『第四の壁』と呼ばれる作品世界と観客の世界を隔てる壁を スクリーンをブチ破る!
同じMARVEL作品でありながら 大人の都合で切り分けられているアベンジャーズチームとX-MENチームの壁をもブチ破る!
あらゆる俳優を X-MEN作品&アベンジャーズ作品に出演する俳優を 多くの映画作品をイジり尽くす!

そんな型破りでユーモアに溢れた演出の数々が面白いのは間違いない!
が、根底にはしっかりと人が描かれていた。
それがあるからこそ成立していた。

表面的にはオフザケ感満載の作品であるが、この作品はあくまでも 愛と復讐の物語である。

醜い素顔を隠すためにマスクをしているデッドプールは、もう一つのマスクをしている。
彼の冗談交じりの言葉の数々は、胸の内にある絶望を覆い隠すためのマスクだ。
その想いを悟られないよう 自分で強く感じてしまわないように蓋をしている。

その憎しみのすべてはフランシスへ
そして 愛のすべてはヴァネッサへ

その時が訪れるまで、ウェイドはデッドプールというマスクを 言葉のマスクを被って生きていく。

目の前の現実で精一杯な彼の姿は 大事な女性との時間を取り戻すために奮闘する彼の姿は、世界の危機のために戦うヒーロー達よりも身近なものに感じられる。

自らの容姿を気にすること
大事な人に受け入れてもらえない不安
その特殊能力の有無以外、彼はぼくらと何ら変わらない人間であった。

ウェイド役のライアン・レイノルズが以前出演した『グリーン・ランタン』をはじめ、リーアム・ニーソンの『96時間』シリーズ、ジェームズ・フランコの『127時間』等、ある程度映画作品の知識があった方がより一層この作品のくだらなくて面白い部分を堪能できると思います。

MARVELお約束ではありますが、ご存知ない方のために念のため。
エンドロールに入ったからといって席を立たないでください。

お約束の映像があります。

デッドプールは最後までぼくらを楽しませてくれます。

今後のX-MENシリーズが、デッドプールが楽しみです!

【ネタバレ無し】僕が『デッドプール』の大絶賛レビューを書かざるをえない理由

4.8
総合評価:B

デッドプール

原題  DEADPOOL
製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 108分

青春
4
4
エロ
2
サスペンス
6
ファンタジー
8

About the author

映画アドバイザー 元俳優 ライター 映画イベントMC。Instagramを中心に最新映画から懐かしの映画まで幅広く紹介。「ファイトクラブ」 「GO」「男はつらいよ」がバイブル。好きな監督はウディ・アレン。お仕事のご依頼はa.safety.pin.storm@gmail.comまでお願い致します。

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