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ライアン・レイノルズ『デッドプール』のため20世紀フォックスと戦っていた!『ウルヴァリン』には「今でも怒ってる」監督降板にもコメント

映画『デッドプール』のプロデューサー兼主演俳優であるライアン・レイノルズが、『デッドプール』の映画化までに、製作会社の20世紀フォックスと激闘を繰り広げていたことを明らかにした。彼はデッドプールが映画に初登場した『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』(2009年)や、もうひとつのヒーロー映画主演作『グリーン・ランタン』(2011年)の裏話を赤裸々に語っている。

『ウルヴァリン』での初登場、失敗だとわかっていた

レイノルズが『デッドプール』の映画化に費やした時間は11年。単独映画が今年(2016年)封切られたことを考えると、その始まりは2005年だ。初めてレイノルズのもとにデッドプールを演じる機会がめぐってきたのは、2007年の『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』企画段階だったという。

しかし『ウルヴァリン』で登場したデッドプールは、いまや語り草ともなっているほどの残念な姿だ。冗舌な傭兵……のはずが口は封じられ、赤いスーツではなく裸の上半身にはタトゥーが入り、刀は腕に埋め込まれてしまっていたのである。

http://screenrant.com/deadpool-x-men-origins-wolverine-connection/
http://screenrant.com/deadpool-x-men-origins-wolverine-connection/

レイノルズは『ウルヴァリン』のデッドプールに対して強い悔恨の念を表明している。

「『ウルヴァリン』で僕のセリフは僕自身が書いた。脚本には“デッドプール登場。すごく速く喋って、ジョークをたくさん言う”とあったんだよ。製作が始まった時点では『デッドプール』のウェイド・ウィルソンに近かった――ほとんど彼と同じだったな。でも、それがコミックにも理屈にも合わない醜い姿になってしまった。(中略)実際には、僕は映画のごく一部分でしか彼を演じてない。おいしい所は優秀なスタントマンが全部持っていったんだ。当時は“これはデッドプールを演じるチャンスだ。ただしこの格好がイヤなら、デッドプールは別の俳優に演じてもらう”って言われたな」

しかし『ウルヴァリン』の本編映像がネットに流れると、デッドプールの初登場を待っていた多くのファンは失望激怒した。これに20世紀フォックスは焦ったのか、当時メキシコにいたレイノルズに急遽連絡が入ったという。

「“今すぐ飛行機に乗ってくれ。映画の一番最後を撮り直さないと”って言うんだ。バカげてると思ったよ、“言っただろ”って感じだ。僕は今でも怒ってる、だってこう言ったことを覚えてるのさ。“いいですか、デッドプールのファンは皆さんが思ってるよりもずっと多いんですよ。彼らがこれでハッピーになるはずがない”って。(その時は)もっともらしい理由を聞かされたね。“ちゃんとしたデッドプールのスーツを作って、コミックを完全に再現する時間がない。だからこれで行く”。僕は“じゃあ映画に出すな”って思ってた」

『グリーン・ランタン』か『デッドプール』か、フォックスとの交渉

それでもレイノルズは『デッドプール』の正しい映画化を諦めてはいなかった。次なる行動のきっかけは、彼のもとにワーナー・ブラザースから『グリーン・ランタン』の出演オファーが届いたことだ。オファーを引き受ける前に、レイノルズは20世紀フォックスの幹部に手紙を送ったという。

皆さんに『デッドプール』を作る気がないのなら、僕は『グリーン・ランタン』に出るつもりです。僕は今、まさに「出演する」と誓おうとしています。でも僕は、みなさんに「残された時間を君と過ごしたい」と言ってほしい。なぜなら僕は、自分に残された時間を皆さんと過ごしたいからです。

しかし、この手紙に対して、20世紀フォックスは「残念ながらその映画にゴーサインは出せない。出ることは絶対にないと思う」という返事をよこしたという。それを理由にレイノルズは『グリーン・ランタン』への出演を決めたようだ。

ライアン・レイノルズ、またしても苦境

紆余曲折を経て完成した映画『デッドプール』は世界中で大ヒットしたが、その続編『デッドプール2(仮題)』でレイノルズは再び苦境に立たされている。前作を監督したティム・ミラーと、音楽担当のジャンキーXLが相次いで降板したのだ。レイノルズはミラーの降板について、言葉少なにこう述べている。

「僕に補足できることは、彼(ティム・ミラー)が映画を去って悲しいということだけだよ。ティムはとても優秀だし、『デッドプール』で彼よりも懸命に働いた人間はいなかった

降板の理由は「創作上の相違」だと報じられており、レイノルズも具体的な理由までは言及していない。しかしその一方で、彼は1作目の製作を振り返ってこうも述べている。

「ミラーの隣でデッドプールのVFXはこうあるべき”なんてことは言わなかったよ。彼はVFXの天才だからね。ただし、僕のほうがキャラクターや(作品の)トーンについてよく知っていることはある」

映画『デッドプール2』は、一部では2018年3月公開と報じられている。しかし撮影の延期は避けられない状況とみられ、今後のスケジュールに変動が生じる可能性も高そうだ。レイノルズの健闘、そして前作をしのぐ第2作が完成することを祈りたい

source: http://www.gq.com/story/how-ryan-reynolds-made-deadpool-happen
Eyecatch Image: http://www.theverge.com/2014/7/31/5953069/deadpool-film-pg-13

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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