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ディズニープラスとHulu、米国でアプリ統合へ ─ 日本は対象外

Disney+
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米ウォルト・ディズニー・カンパニーが、アメリカにおいてディズニープラス(Disney+)とHuluのアプリを統合する方針を明らかにした。2023年5月10日(米国時間)、株主向けの収支報告会でボブ・アイガーCEOが明らかにした。

今回の発表は北米を対象とするもので、日本は対象となっていない。これは日本のHuluがディズニーではなく、日本テレビの完全子会社であるHJホールディングス株式会社(注:現在の名称)によって2014年から運営されているためだ。

発表によると、ディズニーは米国においてHuluのコンテンツをディズニープラスに組み込むことで、アプリの統合を2023年末までに完了する予定。これによって、両サービスの契約者は単一のアプリでどちらのサービスも利用できるようになる。また今後、米国ではディズニープラスの料金が、広告なしプラン(月額10.99ドル)および広告付きプラン(月額7.99ドル)ともに値上げされる予定だという。

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また米国においては、ディズニープラスとHuluのパックが月額9.99ドルで、さらにスポーツ専門の配信サービスであるESPN+も加えた3サービスのパックが月額12.99ドルから提供されている。これらの料金体系について、今後の方針は明らかになっていない。

アイガー氏によると、アプリを統合する狙いは「より確実かつ合理的にコンテンツにアクセスしてもらうとともに、広告主によりより機会を提供すること」。視聴者の積極的関与を生み、よりまとまりのあるストリーミング体験を創出できると見ている。

一方でディズニーの課題は、ディズニープラスの契約者減少になんとか歯止めをかけることだ。2023年1~3月の3ヶ月間で、ディズニープラスの契約者数は全世界で400万人減少し、2期連続でのマイナスとなった。それでも1億5,780万人もの契約者がいるのはさすがの強さだが、同期間でHuluは20万人、ESPN+は40万人の新規契約者を獲している。

なお、米Huluはディズニーとコムキャストが共同所有しており、コムキャストは株の33%を保有(ただし支配権は放棄している)。もっとも、2024年1月にはディズニーが現在コムキャストが保有している株を購入できるようになるため、完全買収の可能性も出てきた。完全買収には90億ドルを要するとも報じられているが、ディズニーは今後どのように動くか。アイガー氏は、今後のHuluについて「まだ完全に決まっていない」として明言を避けつつ、コムキャスト側と建設的な話し合いを進めていることを認めている。

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Source: Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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