リュック・ベッソン新作『Dogman』予告編映像が公開 ─ 『ニキータ』『レオン』を思わせるダークな雰囲気、「ベッソン最高傑作」の評価

『レオン』(1994)『フィフス・エレメント』(1997)のリュック・ベッソン監督による待望の最新作『Dogman(原題)』より欧州版予告編映像が到着した。ダークながらも繊細な機微がベッソンの初期作品『ニキータ』(1990)『レオン』を彷彿とさせる。
ベッソンにとっては『ANNA/アナ』(2019)以来4年ぶりとなる『Dogman』は、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ演じる主人公ダグラスが、幼少期に父親から受けた虐待のトラウマを、犬と育む友情によって癒していく物語。ヨーロッパ最大級の映画見本市「European Film Market」ではすでに「ベッソンの最高傑作」とバイヤーたちから評価を博しており、2023年のヴェネチア国際映画祭にてコンペティション部門に選出されるのではないかとも囁かれている。
予告編は「俺はずっと変装してきたみたいなもんだ。それって自分が何者かよく分からないときにすることだろう?自分自身の過去を忘れるためにめかして、化粧をしてきたんだよ」と自身の過去を振り返るダグラスの独白で始まる。少年時代からダグラスは大の愛犬家のようだが、父親は「犬が好きなのか?家族への愛はどうなんだ?」とダグラスに詰め寄り、暴力を振るう。母親は怯えつつも自分への報復を恐れ、ダグラスの味方につくことができなかった様子だ。
身体的にも精神的にも傷ついた状態で成長したダグラスが「誰か心当たりはある?あなたに関心か愛着を示してくれる誰かを」と刑事(ジョニカ・T・ギブス)から問われ、「彼らが俺らのベイビーだ」と答える存在はやはり犬だった。何匹も犬を飼い、社会の隅でひっそりと暮らすダグラスの元にギャングたちが忍び寄る。
「俺の知る限り、彼らの唯一の欠点は、人間を信じているってこと」と不敵にほほ笑むダグラス。銃撃戦が始まると、犬たちも応戦するが、ダグラスと彼の犬たちは互いを守り抜けるのか。
『ゲット・アウト』(2017)『スリー・ビルボード』(2017)『ニトラム/NITRAM』(2021)などで屈折したキャラクターを演じ抜いてきたケイレブだけに、ダグラスが醸し出す孤独で妖しい雰囲気がぴたりとハマっている。フランスでは2023年9月27日より劇場公開が開始する予定。「European Film Market」での上映時から日本の配給会社も商談を進めていたとのことで、日本での公開も期待できるかもしれない。
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