ドルフ・ラングレン、8年間のガン闘病を明かす ─ 『アクアマン』『エクスペンダブルズ』続編前には「余命3年」との宣告も

『エクスペンダブルズ』『アクアマン』シリーズなどの俳優ドルフ・ラングレンが、過去8年間にわたってがんの闘病を続けていたことがわかった。ジャーナリストのグラハム・ベンシンガーの番組出演時に明かした。
スウェーデン出身のラングレンは、学生時代から空手を学び、数々の試合にも出場した経歴の持ち主。『ロッキー4/炎の友情』(1985)ではロッキーの適役イワン・ドラゴ役を演じ、屈強な肉体と優れた身体能力で脚光を浴びた。以降、『ユニバーサル・ソルジャー』シリーズなど多数のアクション映画に出演し、近年は『ミニオンズ フィーバー』(2022)で声優を担当。脚本・監督業も務めるなど、コンスタントな活動を続けている。
ラングレンによると、最初にがんが発覚したのは2015年。腎臓に癌性腫瘍が見つかったことを医師から告げられたという。
「(当初は)6か月ごとにスキャンを取り、その後も毎年それを続けて、5年間は問題ありませんでした。ところが2020年にスウェーデンに戻った時、胃酸が逆流するような感じがあって、それが何なのかがわからなかったんです。そこでMRI検査を受けたところ、いくつか腫瘍が増えていたことがわかりました。」
当時発見された6つの腫瘍のうち、かなり大きくなっていた1つを除去するべく、ラングレンは全身治療を開始。しかし2021年秋、『アクアマン』(2018)の続編映画『アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム(原題)』と『エクスペンダブルズ4(仮題)』を撮影するためロンドンにやってきた時には、さらに多くの腫瘍が見つかったという。
予想以上に事態は悪化しており、肺・胃・脊椎・腎臓の外側に腫瘍が確認されたとのこと。医師から「もってあと2、3年」との余命宣告を受けたが、ラングレン自身はおそらくもう少し短いだろうと感じていたようだ。
その後、ラングレンはロンドンにてセカンドオピニオンを受けている。腎臓がんが肺がんのように変異していることに気づいた医師は、肺がんのようなアプローチで新たな治療を開始。その後、3か月以内に腫瘍が2、3割程度に小さくなったそうだ。「もし違う治療を受けていたら、余命は3、4か月だったでしょうね」と語る。
2022年はなるべく経過観察に集中していたというラングレンによると、現時点で腫瘍は約9割小さくなっており、腫瘍に残っているかさぶたを取り除く段階とのこと。それらが取り除けたら、その後は投薬治療のみになるだろうと予後に期待を抱いている。
闘病について公にしないまま、作品に出演し続けていたことも、奇跡的に回復したことも驚異的というほかない。完治を祈りつつ、今後も快活なアクションを発揮してくれることを楽しみに待とう。
Source: In Depth With Graham Bensinger