『DUNE/デューン』グリーンバック撮影シーンはわずか2つ、本物にこだわった撮影のメイキング映像

映画『DUNE/デューン 砂の惑星』より、製作の舞台裏を切り取ったメイキング映像が公開された。映像化が最も困難と言われる伝説のSF小説を最新技術をもって現代に蘇らせたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。壮大な世界観はいかにして創り出されたのか。
砂の惑星“デューン”をはじめ、様々な惑星が登場する本作の撮影において、ヴィルヌーヴ監督はできるだけ視覚効果に頼らないことに重きを置いた。視覚効果を後で加えるためにグリーンバックを背後に撮影したのは、わずか2シーンだったという。実際のロケーションやセットでの撮影に強いこだわりをもっていたヴィルヌーヴ監督は、ロケーション撮影のために、よりリアリティーのある画が撮れる場所を求め、ハンガリー、ヨルダン、アブダビ、ノルウェーと世界中を駆け巡った。
セットについてもヴィルヌーヴ監督の理想通り、視覚効果技術で拡大せずに実寸大のものを使用。広大な図書館やアトレイデス家の邸宅、飛行船などのガジェットまでを実際にゼロから作り上げ、セットの規模は往年のハリウッドを思わせるクオリティのものだったことが映像からもわかる。
以前ヴィルヌーヴ監督は、インタビューで「この作品の魂を肌で理解してもらうために、砂漠の奥深くまで連れて行った」と語っていたが、メイキング映像では広大な砂漠や切り立つ岩石に囲まれた砂漠を実際に歩くキャストたちの姿も収められている。
ヴィルヌーヴ監督は、自身が10代の時に原作を初めて読んだ際に感じた「今までに行ったことのない場所へ連れて行かれる」という想いを観客にも感じてもらうことを大きな目標に、このたびの映画化に取り組んだ。そのためにリアリティーを追求し、細かなディテールまでこだわりを詰め込んでいる。一流のスタッフとキャストの抜群のチームワークによって実現したヴィルヌーヴ監督の超大作を堪能してほしい。
『DUNE/デューン 砂の惑星』は公開中。