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ロック様ことドウェイン・ジョンソン、うつ病との闘い語る ― 「大切なことは、打ち明けるのを恐れないこと」

ドウェイン・ジョンソン
Photo by Eva Rinaldi https://www.flickr.com/photos/evarinaldiphotography/8557374952/ Remixed by THE RIVER

「ザ・ロック」の名前で愛されるプロレスラーにして、映画『ワイルド・スピード』シリーズや『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』(4月6日公開)、『ランペイジ 巨獣大乱闘』(5月18日公開)など大作映画への出演が相次ぐドウェイン・ジョンソン
このたび、『ランペイジ 巨獣大乱闘』のプロモーションで英Express誌に登場した彼は、かつて母親の自殺未遂を目撃したこと、自身もうつ病と闘っていたことを克明に語っている。

「みなさんは一人じゃない」

現在のハリウッドで群を抜いた活躍を見せる肉体派スターが、はじめて精神の不調に間近で接したのは15歳の時だったという。当時住んでいたアパートを追い出された数ヶ月後、母親が自殺未遂に及んだのだ。

「ナッシュビルの高速道路で車から降りて、近づいてくる車に向かっていったんです。大きなトラックと車が、(母を避けるため)道を外れていきました。僕は母をつかんで、路肩の砂利道に引き戻したんです。おかしなことに、自殺未遂について、母はまったく覚えていないんですよ。覚えてなくて良かったでしょうね。」

この時は目撃者だったドウェインだが、のちに自らもうつ病との闘いを経験することとなる。サッカー選手を志していたドウェインは、数々の負傷によってその未来を諦めるほかなかったのだ。カナディアン・フットボール・リーグと契約するも1年以内に解雇され、その後すぐに当時のガールフレンドとの別れも経験したという。

「本当に最悪の時を味わいました。すごく苦しかったし、辛かった。落ち込んで、精神的に参ってしまったんです。その時は何もしたくなかったし、どこにも行きたくなかった。ずっと泣いていましたよ。」

のちにドウェインはプロレスラーになり、俳優へと転身し、現在の成功をつかむに至った。しかし彼は、「もし進み続ける強さを自分の中に見いだせなければ、簡単に自殺していたかもしれません」とも述べている。

「僕と母親は治りましたが、誰かが苦しんでいる時、僕たちはいつも、それにきちんと気づけるよう全力を尽くさなければいけません。彼らの手助けをして、自分たちは一人じゃないんだと思い出してほしいんです。」

このインタビューが公開されたのち、ドウェインのもとには多くの声が寄せられたという。Twitterを通じて、ドウェインはさらにこう呼びかけている。

「うつ病は決して差別されるものではありません。そのことに気づくまで時間がかかりましたが、大切なことは、打ち明けるのを恐れないことです。特に、僕たち男性は(うつ病であることを)隠しておく傾向があります。みなさんは一人ではありません。」

Sources: Express, Variety
Eyecatch Image: Photo by Eva Rinaldi Remixed by THE RIVER

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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