うつ病乗り越えたドウェイン・ジョンソン、「何も考えずにひたすら掃除をした」 ─ 悩む青年にアドバイス、思わず涙

ザ・ロックことドウェイン・ジョンソンが、有望なアメフト選手としての重荷を抱えてきたアメリカの青年に激励のメッセージを贈った。かつて、自らもうつ病と闘った経験のあるドウェインの重みのある言葉に、青年は思わず涙している。
2023年12月4日、ドウェインはアメフトスタジアムを訪問した時の動画をInstagramに投稿。映像では、スタジアムを後にしようとするドウェインが「少し待って」と自ら立ち止まり、後ろにいたアメフト選手に「何か必要なことはあるか?」と声をかけている。
「君の存在を感じたんだ」とドウェインから声をかけられたのは、NFLのプロフットボールチーム、アトランタ・ファルコンズに所属するラコルビー・タッカー。しばらくアメフト選手から退いていたというタッカーは「大ファンです」「こうやってお話できるのが信じられないです」と感激しながら、ドウェインに対して優秀なプレーヤーであることの重荷を吐露。いかにして成功を掴み取ったのか、と質問すると、これにドウェインは「良い質問だ」と答えながら、かつてアメフトチームから解雇された挫折経験も持つ自らの実体験を語り始めた。
「僕にも恐れはあったよ。打ちのめされて、鬱になった。実家に帰らないといけない状況になった。そこで、何かを始めようと思って。
両親の小さなアパートに住んでいたんだけど、まず僕は洗剤と雑巾を手に取ったんだ。それで、アパートじゅうの壁の擦れ傷を全て掃除してまわった。まるまる1週間かけてね。考えることもなく、掃除をした。ただ、やる。やるだけ。
今になってわかったことがある。君と僕もそうだし、世の中のみんなもそうだけど、僕たちはコントロールできるものをコントロールするだけ。コーチに“なぁDJ(=ドウェイン・ジョンソン)、お前はすごいな、素晴らしい努力だ”と言わせることをコントロールすることはできない。
ただ、将来に向けて種を蒔くんだ。コントロールできないものもある。でも、自分の身の回りのことはコントロールできる。明日、自分のやることはコントロールできる。そうだろ?朝起きて、自分が何をやるのかは決められる。
僕は、型にはまった考え方から抜け出すまで一ヶ月半かかった。でも、気づいたんだ。ちょっと待てよ、自分には二本の腕がちゃんとある。二本の脚がちゃんとあるじゃないかと。それで、ジム通いを再開したんだ。厳しいトレーニングをこなすようになった。
そうして、自分が取り組むものをシフトさせた。こう考えたんだ。フットボールは、神様が僕に与えたものではなかったんだな、と。何か別のことなんだと。今自分にできることは、一生懸命頑張ることなんだと。」
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