『スター・ウォーズ エピソード3』アナキンが子ども襲うシーン、わざと叫んで子役を怯えさせていた ─ 数年後に再会「あの時はゴメンね」

「ジェダイは根絶やしにせねば。そなたはジェダイ聖堂へ向かえ。奴らの不意を突くのだ」。たった今、フォースの暗黒面に呑まれ、“ダース・ベイダー”との名を授けられたアナキン・スカイウォーカーは、ダース・シディアスの指令を受けてジェダイ聖堂へと向かう。クローン・トルーパーの第501軍団を引き連れ、敵意と共に戻ったアナキンは、幼い子どもたち(ヤングリング)が息を殺して隠れる会議室に立ち入る。
「マスター・スカイウォーカー!」子どもたちのうちの一人が駆け寄る。部屋の外では、何やら悲惨なことが起こっている。マスター・スカイウォーカーが駆けつけてくれたならもう安心だと、この子は思っただろう。「敵は大勢です。どうしますか?」
しかし、この哀れな子が頼ったのは、もうジェダイの騎士ではなかった。慈悲は要らぬとの命を受けたダース・ベイダーは、これから無垢な子どもたちを虐殺する。暗黒卿がライトセーバーを灯すと、子どもは驚いて小さな身体を震わせる……。
『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005)で象徴的だったこのシーンの撮影時、アナキン役のヘイデン・クリステンセンは子役を驚かせるため、、わざと叫んで怖がらせる必要があったそうだ。英Empireの企画で裏エピソード明かしている。
完成したシーンは暗く悲しい雰囲気と緊張感が張り詰めていたが、撮影時の子役たちはアナキンに会えてはしゃいでいたのだそう。「僕が会った時、彼らはシーンのことも忘れていましたよ!恐怖心も威圧感もありませんでした」とクリステンセン。「あのシーンについては僕たちの間でたくさんの話し合いがあって、ジョージ(・ルーカス)が手掛けてくれたことが嬉しいです。とても大胆で、ショッキングでしたね」と振り返っている。
撮影時は、子役たちから狙った反応、つまり驚いて怯えるような反応を引き出すのに苦労したとクリステンセン。そこで、わざと叫んだり、うめき声をあげたりして、子役たちを怯えさせたのだそう。そのおかげでシーンは上手く仕上がったのだが、純粋な子どもたちはきっと本当に怖がったことだろう。数年後、子役のひとりと再会したクリステンセンは、「あの時はゴメンね」と謝ったということだ。
ちなみにこのシーンでアナキンに駆け寄った子役はロス・ビードマンという名で、二人は実際に2019年に再会。肩を組んで記念写真を撮っている。きっとクリステンセンはこの時に撮影のことを一緒に振り返ったのだろう。
ところで、ダース・シディアス役のイアン・マクダーミドによれば、件の聖堂襲撃シーンではアナキンが若きジェダイやパダワンたちを倒していくシーンが撮影されていたものの、編集段階でカットされていたのだという。その映像は「ゾっとするものだった」と、マクダーミドは振り返っている。
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Source:Empire April 2024 p.51