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キャプテン・アメリカ役クリス・エヴァンス、バッキーはスティーブの「家族」 ― 『アベンジャーズ4』の展開に深く関係か

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』をもってキャプテン・アメリカ役を卒業するとみられるクリス・エヴァンスが、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)からの“親友”バッキー・バーンズについて語った。演じるセバスチャン・スタンとエヴァンスは『キャプテン・アメリカ』シリーズや『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)で4度共演しており、二人の物語はそのつど前進を続けてきたのである。

2018年10月13日(米国時間)、「Ace Comic Con Midwest 2018」に登場したエヴァンスは、ファンからバッキーへの思いを尋ねられ、慎重に言葉を選びながら回答している。

注意

この記事には、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のネタバレが含まれています。

思えばスティーブ・ロジャースとバッキー・バーンズの関係性は一筋縄ではいかなかった。
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』で、二人は親友として第二次世界大戦をともに戦っているが、バッキーは任務の途中に谷底へと落ちてしまう。その後、長い眠りに就いて現代のアメリカで目覚めたスティーブの前に、バッキーは暗殺者ウィンター・ソルジャーとして現れた。『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)で、スティーブはヒドラに洗脳された暗殺者としてのバッキーと自分のよく知るバッキーの姿の間で苦悩し、自らの役割や責任、仲間との関係において葛藤しながら、それでもかつてのバッキーを救い出そうとしてきたのである。

イベントでエヴァンスは、一人のファンから「スティーブは親友が死ぬところを一度ならず二度も見なければならなかったわけですが、そのことにどう向き合っていくんでしょうか」と尋ねられている。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)において、サノスの“指パッチン”による生命の消滅は、スティーブの目の前でバッキーが塵と消えてしまう場面から始まったのだ。

この問いかけに対して、エヴァンスは淡々と語り始め、そして最後には言葉に詰まっている。

「スティーブ・ロジャースにとって、(バッキーとの関係は)本当に大切なものだと思います。現代まで持ってこられた、数少ない関係のひとつですね。僕たちが“家族(home)”と呼ぶような関係性として、彼(スティーブ)は認識していますよ。……うん、どこまで答えていいのかわかりませんね(笑)。そうだね……話題を変えなきゃいけないかも(笑)。」

ここでエヴァンスは、バッキーに対して“home”という言葉を用いている。ここでは「家族」と訳したが、ある局面においては「故郷」としたほうが適切な場合もあるだろう。第二次世界大戦を戦い、そもそも現代に現れるはずではなかった彼らにとっては、お互いがお互いのルーツを確認できる“故郷”であるはずなのだ。

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』©Marvel Studios 写真:ゼータ イメージ

それにしても興味深いのは、ここでエヴァンスがスティーブとバッキーの関係性について深く語ろうとしていない、語りすぎてはならないという判断を示していることだ。『アベンジャーズ』第4作の再撮影・追加撮影を済ませたばかりの登壇となったエヴァンスは、「この数週間、マーベルにどっぷり浸かっていたので…話題を変えましょうよ」と述べて質問への回答を終えている。もしや、二人の関係は『アベンジャーズ』第4作の展開に深く関わっているのだろうか……。

報道によると、エヴァンスは『アベンジャーズ』第4作をもってマーベル・スタジオとの出演契約を満了し、キャプテン・アメリカ役を卒業する見込み。バッキー役のセバスチャン・スタンはスタジオと9本の出演契約を交わしており、『アベンジャーズ』第4作はその6本目となる。
ちなみに一部ファンの間では、エヴァンスの卒業に伴い、コミックの展開よろしくバッキーが2代目キャプテン・アメリカとなるのではないかと予測されている。これについて、スタンは「いつかやってみたい」と述べているものの、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』および『アベンジャーズ』第4作の脚本を手がけるクリストファー・マルクスは難色を示していた。果たして…?

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』MovieNEXは発売中。『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』は2019年4月26日(金)公開予定だ。

Sources: Ace Comic Con, Comicbook.com

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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