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海中に揺らめく美しい悪夢、ルシール・アザリロヴィックの『Evolution』最新予告編が公開

深い森の中の寄宿舎に暮らす少女たちを描いた物語『エコール』(Innocence, Ecole)で知られるフランスの映画監督、ルシール・アザリロヴィック。その彼女が最新作として手がけた『Evolution』(エヴォリューション)の公開が、日本でもこの2016年11月から予定されている。ちなみに http://www.ifcfilms.com/ では、11月25日からビデオ・オン・デマンドでの公開も開始されるようである。

Evolution
https://www.facebook.com/evolutionlefilm/

さて、今回はその最新の予告編がオフィシャルに公開されたので、ぼくはついさっき、さっそく鑑賞してみた。というわけで、まずはその予告編をご覧いただこう。


10歳になる主人公のニコラが母親と共に暮らす人里離れた海辺の村には、彼と同年代の少年たちと、そして大人の女性たちだけが暮らしている。そんなある日、ニコラは海の中に沈む死体を発見する。そして、彼の目に映った死体のお腹の上には、真っ赤なヒトデが不気味に蠢いていた。彼はその日から次第に、いまの自分の存在に疑問を持ち始める。村で行われている少年たちを対象にした奇妙な医療行為、そして、村の女性たちの怪しげな行動。その秘密を探ろうとした彼に、悪夢が口を開きだす。

どうやら、『エヴォリューション』とはそんな物語のようである。透明感の中にも何か妖しさを感じる美しい水中の映像からはじまり、しかし次第にニコラを覆い出す不気味に揺れ動く不安と影。タイトルにもなっている「エヴォリューション」とはいったい何なのだろうか・・・、一体なにが「進化」なのだろうか。非常に気になる作品である。

Evolution
https://www.facebook.com/evolutionlefilm/

 

ちなみに、この作品は映画祭で上映されるや否や、「初期のクローネンバーグを思わせる!」などと言われ、大きな反響を巻き起こしたそうである。

先にも述べたこの作品の監督であるルシール・アザリロヴィックであるが、彼女はパートナーであるギャスパー・ノエとのコンビネーションでもよく知られており、1996年に監督した『ミミ』ではカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門でも上映され、また2004年の『エコール』はサン・セバスチャン国際映画祭の最優秀新人監督賞を受賞するなど、高い評価を受けている。また彼女は自身の作風において、直接的にではないにせよ、デヴィッド・リンチの『イレイザーヘッド』や、ヤン・シュヴァンクマイエルなどにも影響を受けていると語っているそうである。

なるほど、予告編を観ただけでも、リンチやシュヴァンクマイエルの名が出てくるのは、なんとなく納得ができる。

Evolution
https://www.facebook.com/evolutionlefilm/

さて、最初にご紹介した予告編は、英語字幕なども入っていてかなり緩急のあるアメリカ的な、あるいはハリウッド的な予告編になっていたのだが、もうひとつそれとは別バージョンの予告編もご紹介しておこう。こちらはおそらくフランス公開当時のものではないかと思うのだが、同じ映画なのに、まったく違ったイメージを持っていておもしろい。やはり予告編というのは、それ単体で個別の作品のようなものであるなあと、改めて思わざるをえない。

[vimeo 148107256 w=640 h=360]

EVOLUTION, bande-annonce officielle, sortie le 16 mars 2016 from POTEMKINE FILMS on Vimeo.

 

いかがだったであろうか、ぼく個人的には後者の予告編のほうが、断然好きである。

というわけで、この『Evolution』、再び言うが日本での公開はもうすぐ、2016年11月から全国順次公開ということなので、ずいぶん楽しみなのだが、今のぼくが住んでいる地域はなかなかの田舎なので、遠出しないと観られないかもなあ・・・。

ちきしょう、絶対観たいぜ!!!

Writer

Mujina
MujinaMujina Tsukishiro

普段はあまり摂取しないコーヒーとドーナツを、無駄に欲してしまう今日この頃。You know, this is - excuse me - a damn fine cup of coffee.

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