ヴィゴ・モーテンセン初監督作『フォーリング　５０年間の想い出』予告編 ─ 認知症の父親と息子の歴史、半自伝的脚本で描く

『グリーンブック』（2018）などでアカデミー賞®に3度ノミネートされた名優ヴィゴ・モーテンセンの初監督作品、『フォーリング　５０年間の想い出』が2021年11月12日（金）より全国順次公開となる。このたび、予告編と場面写真が一挙に到着した。

航空機のパイロットを務めるジョン（ヴィゴ・モーテンセン）は、パートナーのエリック、養女のモニカとロサンゼルスで暮らしている。ある日、田舎で農場を経営するジョンの父親ウィリス（ランス・ヘンリクセン）が認知症を発症。引退後に住む家を探すため、ジョンのもとへやって来た。思春期の頃から、ジョンと保守的な父親との間には埋まらない心の溝があった。だが、認知症のために過去と現在の出来事が混濁してゆく父と向き合ううちに、親子の50年間の記憶がとめどなく溢れ出していく……。

公開された予告編は、フライト中の飛行機の中、ウィリスが妻の名前を叫ぶシーンから始まる。ジョンはすぐに止めに入るが、父の認知症は悪化の一途を辿っていた。自分の住んでいる場所や、愛した妻がすでに亡くなっていることも忘れてしまっているのだ。結婚当時は幸せな家庭を築いていたウィリスだが、徐々に亭主関白になり、妻は愛想をつかし、子供を連れて家を出て行った。それでも昔と変わらない父親に対し、ジョンは秘めてきた想いを伝える。二人の本音がぶつかり合って、父親のウィリスにも、心のうちに隠していた優しさがある事に気付くのだった。

あわせて公開された場面写真8点では、幼いジョンと若き日のウィリスが親子でハンティングをする様子や、孫に対して優しく微笑むウィリスの様子が切り取られている。

本作で監督デビューを果たしたヴィゴ・モーテンセンは、息子・ジョン役で出演しているほか、半自伝的な脚本と、魂に語りかけるような音楽を手がけた。父親ウィリス役には『エイリアン2』（1986）『ターミネーター』（1984）のランス・ヘンリクセン。若き日のウィリス役には『ボルグ／マッケンロー 氷の男と炎の男』（2017）のスヴェリル・グドナソン。そしてジョンの妹を『マイ・ライフ、マイ・ファミリー』（2007）などのローラ・リニーが演じる。

映画『フォーリング　５０年間の想い出』は2021年11月12日（金）より全国順次公開。