新作にも思わず期待!『ファンタスティックMr. FOX』で考える、ウェス・アンダーソンアニメの魅力
『グランド・ブダペスト・ホテル』でバズり、多くの日本人の間でも知名度をあげた監督、ウェス・アンダーソン。最近ではH&MのホリデーコレクションのCMを手がけた事や新作発表など、何かと話題を呼んでいる。
現在製作中の彼の新作は、実写ではなくストップモーションアニメーション映画とのこと!
新作タイトルは『犬ヶ島』?日本的要素がキーとなるか
日本人のウェス・アンダーソンファンとしては、嬉しい限りではないだろうか。
豪華すぎる声優陣に注目
また、現段階で発表されている、『Isle of Dogs(原題)』に参加する声優陣は以下の通り(順不同)である。
- 『ファイト・クラブ』のエドワード・ノートン
- 『ブレイキング・バッド』のブライアン・クランストン
- 『ゴースト・バスターズ』のビル・マーレイ
- 『ロスト・ワールド ジュラシック・パーク』のジェフ・ゴールドプラム
- 『ロスト・イン・トランスレーション』のスカーレット・ヨハンソン
- 『グランド・ブタペスト・ホテル』のF・マーレイ・エイブラハム
- 『フィクサー』のティルダ・スウィントン
- 『スモーク』のハーベイ・カイテル
- ジョン・レノンの元妻であり芸術家のオノ・ヨーコ
- 『ターミネーター:新起動 ジェニシス』のコートニー・B・バンス
- 『フランシス・ハ』のグレタ・カーウィグ
- 『あの頃ペニー・レインと』のフランシス・マクドーマンド
- 『ムーンライズ・キングダム』のボブ・バラバン
- 『ウルヴァリン』のリーブ・シュレイバー
一体全体何が起きてこんなメンツが集結したんだ…!と、思わず呆然としてしまうほどの豪華さ。注目したいのは、スカーレット・ヨハンソン。以前、『her 世界でひとつの彼女』で人工知能役として声優を務めた彼女は、同作をもってローマ国際映画祭 最優秀女優賞を受賞している。世界一セクシーな声と絶賛された彼女が今回再び声優を務めることで期待が高まる。
また、今作には多くの日本人が参加する。オノ・ヨーコをはじめ、NYで役者として活動中の伊藤 晃、『ピクチャーブライド』のアキラ・タカヤマ、そして野村訓市だ。野村訓市は、クリエイターであり女優 佐田真由美の旦那さんなのだ!本人は雑誌『STUDIO VOICE』のクリエイティブ・ディレクターを務めるだけでなく、J-WAVEにてラジオDJとして活動もしている。アンダーソン監督、さすがコアな人選!
さて、新作は「犬」が主人公という事で、まだ具体的なテーマが発表されていないのだが、我々がこのアニメ映画に期待をしてしまう理由は、監督が以前手がけた「狐」を主人公にしたアニメーション作品で、大成功を果たしているからなのである。
そう、『ファンタスティック Mr.Fox』だ。
アンダーソン監督のアニメがなぜ魅力的なのか
『ファンタスティック Mr.Fox』は、ロアルド・ダールの『父さんギツネバンザイ』を原作とした、2009年公開のストップモーションアニメーション作品だ。
こちらもまた、ジョージ・クルーニーや、メリル・ストリープ、ビル・マーレイにオーウェン・ウィルソンと、豪華な俳優陣が声優として参加している。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=QnYPF7Uf-qw]
物語はこんな感じだ。
人間の農場主から食糧などを盗んで暮らすMr.フォックス。彼は妻もいて、人望が厚く(人じゃないけど)、所謂デキる男だ。しかし、子供が出来たので盗みから足を洗い新聞記者として働いていたものの、狩りの欲求など野生の本能が抑えきれずにまたこっそり盗みを始める。
するとついに堪忍袋の緒が切れた農場主たちが、フォックスも住んでいる動物達の居住地である丘を掘り返しはじめるのだ。生命の危機に直面した動物たちは、フォックスを筆頭に人間と真っ向勝負をはじめる。